アンティパスト(Antipasto)
「アンティパスト」とは「イタリア料理のコースにおける前菜扱いとなる簡単な料理」です。イタリア料理といえばチーズやオリーブにパスタなどの印象が強く、また世界を代表する料理として特別な存在感を放っています。本格的なイタリア料理のコースだと、食前酒から前菜に主菜といって最後にデザートやコーヒーから食後酒という流れが一般的ですが、そこで最初に口にする料理の前菜が「アンティパスト」です。
アンティパストの意味とは
「アンティパスト」の意味は以下の通りとなります。
(1)イタリア料理のコースにおける前菜。イタリア料理で最初に出される料理。
(2)英語「antipasto」を訳した「前菜」から、イタリア料理の前菜としてハムやチーズなどの作り置き料理となるが、他にも肉やオリーブやキノコなどを材料とした料理の事でもあり、基本としてはコースで最初に出される事からメイン料理前の時間稼ぎとなる。
「アンティパスト」は英語とイタリア語表記でも「antipasto」となり、直訳すると「前菜」となります。一般的にはイタリア料理の前菜を「アンティパスト」として、特にコース料理の最初に出てくるハムやチーズから肉や野菜やキノコなどを使った手軽な料理等です。日本人的な感覚なら居酒屋などの「お通し」に近いですが、厳密にはこれはイタリア料理で「ストウッツィキーノ」として「一口料理」を指しています。ですから、「お通し」である「ストウッツィキーノ」の次に出てくるメイン前の食欲を増進させる役割となる料理が「アンティパスト」です。しかし、これもまた複雑なのはイタリア料理のコースでも各店によっては「ストウッツィキーノ」を省き「アンティパスト」を最初の1品目とするケースもあり、特に最近はその傾向があるようです。よって「アンティパスト」を最初に出される前菜と解説されるのです。また「アンティパスト」は冷たい料理「アンティパストフレッド」と温かい料理「アンティパストカルド」の2種類に分けられます。
アンティパストの由来
イタリア料理は歴史が大変古く、古代ローマ帝国にまで遡る事ができます。この時代から古代ローマ人は1日3食を守り食への関心が高かった事から、独特の食文化が形成されていきます。他国よりも先だってコース料理が誕生し、野菜などを最初に食べてからメインの肉料理を食べるとする習慣も出来上がり、その流れで前菜「アンティパスト」も誕生したとされていますが具体的な時代などは残念ながら分かっていません。
アンティパストの文章・例文
例文1.久しぶりのイタリア料理で楽しみにしていたが、年々少食になる中年なのでアンティパストだけで腹が膨れて店を後にしたくなってしまった。
例文2.アンティパストの名店と言われるだけに確かに絶品だったが、肝心のメインはお粗末でコンビニ弁当クオリティで残念だ。
例文3.食前酒が何よりも大好きでアンティパストやメインは二の次と考える自分は相当な変わり者だ。
例文4.アンティパストが美味い店は名店と言われるそうだ。
例文5.イタリア料理はアンティパストなどで時間を取られるので、正直タイパはかなり悪いと思う。
「アンティパスト」を使った例文となります。
- [adsmiddle_left]
- [adsmiddle_right]
アンティパストの会話例
-
さて、昼休みだから弁当でも食べるか。
-
お疲れ様でーす。それって愛妻弁当ですか? 美味しそうですね。
-
そんな事はないって。でも感謝して食べないとな。
-
ん…。ちょっと待って下さいよ。課長のお弁当って、野菜から肉料理に果物、スープまで付いてってバランス良すぎですよね。まるでイタリア料理のアンティパストやピアットのコース料理クオリティで、もしかして奥様って有名イタリア店の総料理長じゃないんですかー!。
職場にて愛妻弁当が絶賛されるという内容です。
アンティパストの類義語
「アンティパスト」の類義語には、おつまみや前菜といった意味の「ストウッツィキーノ」などの言葉が挙げられます。
アンティパストまとめ
「アンティパスト」はイタリア料理のコースにおける前菜です。メイン料理前のハムやサラダなどの簡単な料理ですが他にも肉やキノコやオリーブを使った料理を指す事もあるので、それぞれの料理店の個性が発揮されるのが「アンティパスト」です。歴史深いイタリア料理にとって前菜は大事な役目があるので、それだけに「アンティパスト」を大事にしない店は客足も遠のいてしまいます。