デマケ-ション(Demarcation)
「デマケ-ション」とは「霞が関・官僚用語で業務分担や役割分担を指す言葉」です。官僚ないし役人、そして公務員の世界とはかなり独特の文化が育っていて、通常の一般企業とは様々な面で温度差があります。良くも悪くも縦割り組織・行政であり、古き習慣を大事にして縄張り意識がとても強い。だから市民へのより良いサービスを提供するよりも、非効率と批判されても組織の面目を保つのが最優先なのです。そんな閉じられた世界の専門用語「デマケ-ション」の解説となります。
デマケ-ションの意味とは
「デマケ-ション」の意味は以下の通りとなります。
(1)直訳すると境界・境界線・区分・分界などで、霞が関・官僚用語では業務分担の事。
(2)官僚や役人が好んで使う専門用語・隠語で、略した「デマケ」として業務分担を指す言葉。
「デマケ-ション」と略した「デマケ」は、霞が関用語や官僚用語として役人や公務員が好んで使う言葉です。意味は上記の通り直訳すると境界などですが、それを役人達は「業務分担」「役割分担」として使います。「業務分担」は仕事を効率よく進める為に、作業をそれぞれの担当者に割り振って手分けして取り組む事なので一般企業などでも当然使われていますが、官僚や公務員などはこの事を身内同士では「デマケ―ション」「デマケ」と呼んでいます。他の業界や職種でも専門用語は多数ありますが、「業務分担」の隠語はかなり珍しいのではないでしょうか? なぜ、公務員がこの言葉を使うのかは理由があり、官僚並びに霞が関は完全なる「縦割り行政(社会)」で、お互いが連携するのを極端に嫌います。要するに昔ながらの非効率な組織でそれぞれの省庁が協力するのは難しく、それどころか官庁間では縄張り争いがとても激しいのです。それが下組織にも影響を及ぼして、相手の役割を邪魔しないとして、云わば余計な事をしないという文化があるのです。役所に手続きにいって、あちこちの窓口をたらい回しになった経験がある人もいると思いますが、後から問題が生じると大変なので、それなら最初から手を出さないという理屈です。このような事からも、官僚や公務員は隠語めいて「デマケ―ション」を好んで使うのです。
デマケ-ションの由来
「デマケ-ション」の由来は、英語の「Demarcation」からだと推測できますが詳細は不明です。
デマケ-ションの文章・例文
例文1.元公務員の同僚は、5人しか働いていない職場でも何かとデマケ-ションの重要性を説いてきてかなり鬱陶しい。
例文2.縄張りを意識する公務員は、今日もデマケ-ションを気にして市民に行政サービスを提供している。
例文3.課長、この事案はデマケ-ションがどうなっているんですか?
例文4.デマケ-ションを決める重要ポイントを紹介します。
例文5.先ほどの会議でデマケ-ションを決めてきました。
「デマケ-ション」を使った実際の使用例や例文となります。
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デマケ-ションの会話例
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この案件どうしようか?
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大変だけど、やるしかないですよね。
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取り敢えず、口煩い部署には気を遣いながらデマケ-ションをしていこう。
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そうですね。ところでデマケを終わらせたら、今日は仕事終わりにしませんか。
残業中の同僚男女2人の会話やり取りで、難しい案件の役割決めで頭を痛めています。
デマケ-ションの類義語
「デマケ-ション」の類義語には、「アロケ」「スキーム」「ポジション」などの言葉が挙げられます。
デマケ-ションまとめ
「デマケ-ション」は官僚や役人が好んで使う専門用語で、「業務分担」「役割分担」という意味になります。略した「デマケ」として日々の日常業務などで積極的に使われ、その理由には官僚や公務員の世界ならではの縦割り行政が大きく関係しているようです。