意気地(いくじ)
｢意気地｣とは｢物事を最後までやり遂げる強い気力や態度などの事｣です。簡単に言えば、心が強い人や自我を持っている人が｢意気地｣となり、気持ちが弱い人は｢意気地なし｣となります。しかし、気持ちが強すぎると周囲と折り合いが悪くなり浮いてしまう事もあるので、何事もバランスが大事なのでしょう。
意気地の意味とは
｢意気地｣の意味は以下の通りとなります。
(1)物事をやり通そうとする気力、態度、意地などの事。
(2)自分自身や他人に対する面目から自分の意志を押し通そうとする気構え。
(3)｢いきじ｣とも読む。
｢意気地｣は”意地”の間に”気”を入れた言葉で、”意地”は｢根性｣｢心根｣｢自分を押し通す心｣｢気性｣、”気”は｢気持ち･気質･気分などの略｣｢精神･感情の働き｣｢心の動き｣で、これらを合わせて自分の気持ちを押し通そうとする自我の強さや意志として物事をやり遂げる気力溢れるのが｢意気地｣です。ですからこれが良い意味合いとなる場合もあれば、空気が読めない自分勝手として悪い意味として使われる事も多くなります。｢意気地｣は否定するように｢意気地がない｣｢意気地なし｣とする使い方が有名で、人に負けないで張り合う気持ちや気力がないという意味になります。昔のドラマや漫画などでは弱気な男性に向かって発破をかけるように｢意気地なし｣とするセリフが多かったのですが、最近はジェンダー平等などの観点から少なくなっている気がします。
意気地の由来
｢意気地｣の由来は残念ながら不明ですが、文献としては江戸時代の遊女についての評判を書いた書物｢遊女評判記｣(1662年)などに文言が記されています。
意気地の文章・例文
例文1.私にもう少し意気地を振り絞る気持ちがあれば、今頃は銀行の頭取として手腕を発揮していたはずだ。
例文2.自分の甘さを払拭しようと敢えて窮地に陥らせる為に闇金から借金したが余りにも暴利で、これは意気地になっていられないと代紋を背負う親父に泣いて頼みこみ、闇金業者を配下にしてもらいこれからは鬼のような取り立てをしたチンピラを顎で使ってやる事になった。
例文3.妻の浮気相手に逆に殴られ失禁した後、男が憐れむように｢意気地がねえ奴｣と言い放った一言がいつまでも忘れられず、それからはボクシングジムに通い筋トレにも明け暮れ上半身にはサッカー選手やマフィアのようなタトゥーを入れたが何も解決せず心は悶々としている。
例文4.意気地や気合は誰よりもあるはずだが、認めてくれる人は誰もいない。
例文5.大食い店で意気地を張ってチャレンジメニューに挑戦したが、途中で俺は何をやっているのだろうとロシア兵のような心境に陥ったが、まあ平和な日本で良かったと気合を入れ直して罰金を払って出て行った。
｢意気地｣を使った例文となります。
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意気地の会話例
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お笑い芸人が意気地になっているのは滑稽だな。
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意気地じゃなくて、あれは本当の姿なんじゃないの？
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カルト教団を心底から擁護する気持ちがあるって事？
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そうそう。だって億万長者になると庶民とは考えが変わるでしょう。周囲にはチヤホヤしてくれるイエスマンしか揃っていない。すると自分も教祖様のような存在だから、カルトを否定するのは自分自身を否定する事に繋がるのよ。
世間を騒がせるお笑い芸人のカルト擁護について会話をしています。
意気地の類義語
｢意気地｣の類義語には、｢気概｣｢覚悟｣｢やる気｣｢熱心｣｢虚勢｣｢我｣｢意志｣｢志｣などの言葉が挙げられます。
意気地の対義語
｢意気地｣の対義語には、｢弱気｣｢気落ち｣｢落胆｣｢消沈｣｢がっかり｣などの言葉が挙げられます。
意気地まとめ
｢意気地｣は自分の考えなどを押し通そうとする強い気持ちです。強い意地や信念などがある人は｢意気地を立てる｣｢意気地を張る｣、反対に弱気であり気力がない人を｢意気地がない｣｢意気地なし｣と表現します。
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