あっけらかん
予想外の出来事が起きた時、そのあまりの意外さに「あっけらかん」としてしまうことがあると思います。また、物事を気にする様子もなく平然としている人のことを「あっけらかんとしている」と表現することもあります。これらは同じ言葉を使っていますが、実は少々異なった意味合いで使われています。そこで今回はこの言葉の二つの意味について解説し、併せて由来や類語などもご紹介します。
あっけらかんの意味とは
「あっけらかん」はいくつかの意味を持つ言葉ですが、一般的には主に次の二つの意味合いで使われています。
1.意外な状況に驚いたり呆れたりして、何の動作もせず、ぼんやりとしている様子。
2.何もなかったように、気にせずに平然としている様子。
1の場合は、出来事のあまりの意外さから、いわゆる「放心状態」になっていることを指して使います。2の場合は、例えば何か失敗をした時でも、それを気にせずけろっとした様子でいることを言います。
あっけらかんの由来
「あけ」は口をぽかんと開けた状態のことを言います。「開く」という言葉の連用形が「あんけ」と撥音化し、そこに接尾辞の「ら」と「かん」が付いて「あんけらかん」となりました。その後さらに促音化され、現在の「あっけらかん」という言葉になったそうです。
あっけらかんの文章・例文
例文1.叱られたと言うのに、堪える訳でもなくあっけらかんとした様子だ
例文2.自分のミスだと言うのにあっけらかんとした態度でいるので、周囲の人からしたら納得がいかない
例文3.ことの成り行きがあまりに意外すぎて、ただただあっけらかんと眺めてしまった
例文4.喧嘩していたのが嘘かのように、あっけらかんとした口調で話しかけてきた
例文5.驚きのあまりあっけらかんとして、口が塞がらない様子だった
「放心状態でいるさま」と「気にせずけろっとしているさま」の二つの意味があるので、前後の文脈から意味合いを判断しましょう。
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あっけらかんの会話例
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うちの息子は叱られても泣くこともなく、けろっとしているんだよね。
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メンタルが強い子に育ちそうだね。
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それならいいんだけど、叱られたことを気にしてなくて、ただあっけらかんとしているような感じなんだ。反省する様子もなく遊び続けてるというか…
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打たれ強い子に育つのは良いけど、叱っても効果がないのはそれはそれで困ったものだね…
この会話では「叱られたことを受け止めず、何事もなかったかのように平然としている」という意味で使われています。一般的にも、反省の様子がない時などに、あまり良くない意味合いで使われる事が多いです。
あっけらかんの類義語
同じように口を開けてぽかんとしているさまを表す言葉で「あけらぽん・あけらひょん・あけらけん・あけらこん」など、いくつもの類義語があります。また、物事を気にせずけろっとしていて厚かましい様子を「いけしゃあしゃあ」と言い、これも意味合いが似ており類義語と言えるでしょう。
あっけらかんまとめ
いかがでしたか?一般的にはここでご紹介した二つの意味合いで使われる事がほとんどですが、実は他にもいくつかの意味を持つ言葉なので、興味のある方は更に掘り下げて調べてみると面白いかもしれません。