あんぽんたん(アンポンタン)
「あんぽんたん」とは「馬鹿や阿呆という意味ですが、相手を気遣いマイルドにした表現」です。最近の子はあまり両親から注意をされずに育てられているかも知れませんが、昔は両親から酷く注意をされたものです。しかし、流石に馬鹿や阿呆と大声で叱るのは昭和時代で、その後はもう少し優しく注意するようになったようです。「あんぽんたん」は優しい注意で、愛情のこもった感じとも受け取れますがどうでしょうか?
あんぽんたんの意味とは
「あんぽんたん」の意味は以下の通りとなります。
(1)漢字表記「安本丹」で愚か者や間が抜けている者の事であり、そのような者に掛ける言葉。
(2)馬鹿や阿呆を少し和らげた言い回しとなる表現。
(3)本気ではなく手加減して叱る際に使う表現。
「あんぽんたん」は古代中国の薬「反魂丹」(はんごんたん)をなぞって誕生した言葉で、薬とは関係なく愚か者・抜けている・馬鹿・阿呆といった意味合いですが、厳密には韻を踏んだ心地良さからも子供など下の者に叱る際に使ったり、馬鹿や阿呆というのは気が引けるので和らげる際に用いたりします。例えば、母親が娘を叱る時や冗談めいて怒る時などの表現ともなり、要するに相手に対して心底から馬鹿とは思っておらず、言われた方もそこまでの叱り・注意とは認識しないものです。また、本当の重大な間違いや失敗ではなく、軽い間違いやフォロー可能な時に使う表現ともなります。
あんぽんたんの由来
「あんぽんたん」の由来は古代中国で死者を蘇らせるとされる伝説の薬「反魂丹」です。「反魂丹」は江戸時代になると日本にも伝わり、富山の薬売りが腹痛などを治す薬として全国で販売して広まっていき、それが次第に「あんぽんたん」に変化して馬鹿や阿呆という意味を持つ言葉になります。
あんぽんたんの文章・例文
例文1.母や妹から毎日あんぽんたんと罵倒されるが、血の通っていない「こもりびと」な自分に声を掛けてくれるだけでも感謝しかない。
例文2.祖母は何かとテレビに向かってあんぽんたんと叫び、母親は二階のベランダから布団を干しながら下の道路の歩行者にあんぽんたんと罵声を浴びせ、俺は激安キャバクラで日本語が下手くそな異国の嬢から「家族を大切にしろ」と怒られる。
例文3.漫才師が政治を語る様になると本質を見失った危険状態だが、カルト教団を熱烈フォローして弁護士を困らせるのがテレビショーで視聴者が喜ぶと思っているなら、もはや一刻も早く引退するべきのあんぽんたんで応援する言葉も見つからない。
例文4.いつものコンビニで毎日唐揚げ弁当を購入していたら、レジ支払いの決済音があんぽんたんと言っている錯覚に陥り、いよいよ揚げ鳥の神様から神経を攻撃されたと怯えている。
例文5.片付けをしない娘に「あんぽんたんだよ」と注意したら、「出世もできない甲斐性無し」と言われ、思わず後ろを振り返ったら妻が満足そうに頷いていた。
「あんぽんたん」を使った例文となります。
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あんぽんたんの会話例
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えっ、馬鹿って言うなよ。これぐらいのミスは誰でも起こるって。
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それなら、あんぽんたんよあなたは。普通1ヶ月に2回もスマホを無くすって有り得ない。
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俺だって好きで無くした訳じゃないから。仕方がないんだよ。
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また開き直り。取り敢えず自分のお金でスマホを購入してよ。
スマホを無くしてばかりの夫に呆れる妻という会話内容です。
「バカ」「無知」「与太郎」「間抜け」
あんぽんたんの類義語
「あんぽんたん」の類義語には、「とんま」「おたんこなす」などの言葉が挙げられます。
あんぽんたんの対義語
「あんぽんたん」の対義語には、「利口」「賢い」「偉い」「利発」「抜け目ない」「小賢しい」「ずる賢い」などの言葉が挙げられます。
あんぽんたんまとめ
「あんぽんたん」は馬鹿や阿呆や愚か者といった意味ですが、これらを少し和らげた表現です。ハッキリ馬鹿というのは相手に悪くトラブルにもなり兼ねないので、注意したいが気を遣う際に「あんぽんたん」となります。また、自分よりも立場が低い子供などに対して使う事もあります。