へそくり(へそくり)
「へそくり」とは「家族など誰にも内緒で貯蓄する事」です。人間とは貯金ができるタイプと散財タイプに分かれるようで、現代でも半分ぐらいの人は「へそくり」を実はしているそうです。しかし、「へそくり」と「貯金」は別物と捉える人もいますし、お金が有っても投資に積極的な人もいるので、一概にかつての時代の秘密でコツコツ貯める「へそくり」や「貯金」とはお金に対する考え方が変わってきているようです。
へそくりの意味とは
「へそくり」の意味は以下の通りとなります。
(1)家計を預かる主婦などが家族や他人に知られないように少しずつ貯蓄する事。
(2)正式名称「臍繰り金」(へそくりがね)の略語で、家族の中の誰かが個人的に蓄える私財や家族に内緒で貯めるお金。
「へそくり」は正式名称「臍繰り金」の略語となり、腹部の真ん中にある臍帯の取れた跡の「臍」の付近に昔は腹巻や帯がありお金を隠し、使う時にはそこから「繰り出す」ので名付けられたとされていますが、他にもいくつか説があります。意味は上記の通り、家族など誰かにバレずに給料などの一部を貯蓄しておく事で、銀行などに貯めておくよりも昔の漫画などの影響から押し入れやタンスなどの中に主婦が隠しておく印象が強いです。現代ならスマホを使ってポイントや電子マネーや証券会社など様々な方法でお金を分散させるように内緒で持っているのも可能ですが、昭和などの時代はそんな事は不可能ですし、また専業主婦も多かったので「へそくり」と言えば家事をする主婦が夫や子供達に見つからない場所に隠す貯蓄というイメージが定着していました。そして、外食や旅行などの滅多にない家族揃ってのお楽しみや何かしらのトラブルが起こってお金が必要な時に、そっと「へそくり」を出すのが理想的な母親や妻の姿である「良妻賢母」とされてきました。一方、現代は「家族に内緒なお金」=「へそくり」とも定着をしているので、サラリーマンが妻に内緒にしているお金や同じく妻が夫に内緒にしているお金も「へそくり」として、夫婦間で共有していないお金なら少額でも「へそくり」になります。ですから例えば「サラリーマンの小遣い事情」と「サラリーマンのへそくり事情」は同じような意味にも受け取れます。
へそくりの由来
「へそくり」は上記のように腹巻などに隠した金を出す事や、妻が糸巻の内職をしていた事を由来とする説などがありますが、正確にはどれが発祥なのか分かっていません。文献としては江戸時代の小説「浮世草子」の「日本永代蔵」などに文言が記されています。
へそくりの文章・例文
例文1.あの北の独裁国家を救おうと、まるでへそくりのように定期的にお金を送り届けて援助をしている団体もあるそうだ。
例文2.ネット上で大活躍を見せている経営者YouTuberに言わせると、セコイへそくりで少額を貯めるよりも借金をして起業した方が良いそうだが、こういう奴ほど10年もしないで倒産して地獄を見る。
例文3.1年に1度、貯めに貯めてきたへそくりを散財しようと東京旅行に行くのが楽しみになった。
例文4.増税が大好きな保守政権はそろそろへそくりにも課税しようと、エリート官僚が庁舎に泊まり込んで体を壊しながら抜け道的なウルトラ技を出して税制改正に着手し、それで集めたへそくり血税を諸外国やアメリカ製の武器購入でばら撒いても日本の未来と国民の為に良い事をしたと本気で思っているのだから、それはこの国に子供が増えるはずがない。
例文5.港区女子のへそくりはその界隈で羽振りが良い社長達の小遣いが原資に決まっている。
「へそくり」を使った例文となります。
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へそくりの会話例
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今月はあまりにも金がなかったから、仕方がないのでへそくりに手を出したよ。
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それだけブランド物ばかり買っていたら、給料がいくら有っても足りないですよ。
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だけど、ほらっ自己投資だよ。お金は使ってナンボじゃない?
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でも、へそくりが有ったのは意外でした。えっ、キャッシングしたのをへそくりって言っただけって、全く何しているんですか!
職場にて、金遣いが荒い先輩男性としっかり者な後輩女性の会話です。
へそくりの類義語
「へそくり」の類義語には「小遣い」「ポケットマネー」「タバコ銭」「身銭」「タンス預金」などの言葉が挙げられます。
へそくりの対義語
「へそくり」の対義語には「散財」「浪費」「無駄遣い」「乱費」などの言葉が挙げられます。
へそくりまとめ
家族などに内緒で貯金・貯蓄をするのが「へそくり」です。昔はそれこそ主婦が家族などに内緒でイザという為に貯めておいたものですが、現在は夫や妻などを問わず家計とは別の秘密や内緒のお金といった扱いになっています。コツコツと毎月貯めておく印象も強いですが、思いがけない形で入った臨時収入を「へそくりにする」という形も多いようです。