みなし弁済(みなしべんさい)
みなし弁済という言葉は、過払い金の返還請求が行えるようになった2006年からは、ほとんど聞かなくなりました。それは、一体何故なのでしょうか。
みなし弁済の意味とは
みなし弁済とは、利息制限法を超えた金利を徴収していたとしても、両者(貸す側と借りる側)の間に合意があり、納得の上であればそのような金利でも有効だという、旧貸金業法上の規定です。
現在の貸金業法は、2006年から施行が始まったもので、その中ではみなし弁済は一切認めていません。ただし、それまでに徴収された違法な金利に関しては、ただちに違法となるものではなく、過払い金として返還請求がない限り、自ら返還する必要はありません。
よって、2006年までにキャッシング行為を利用したことがある人には、このみなし弁済が適用されていた可能性があり、過払い金が発生しているかも知れないので、一度は返還請求を行ってみるべきだと言われているのです。
みなし弁済の由来
みなし弁済の由来は、”両者が合意さえしていれば、正当な金利での弁済(意味は返済と一緒です)だとみなす行為”という意味からです。
尚、「みなし利息(または金利)」という似た言葉がありますが、こちらは全く意味が違い、その分も利息(金利)だとみなすという意味で使います。金利以外の手数料をみなし金利だと言われれば、それも金利の一部だと考えていいでしょう。
みなし弁済の文章・例文
例文1.みなし弁済していた分は、過払い金請求で全て取り戻せるの?
例文2.まさか、みなし弁済が適用されているとは思わなかった
例文3.どうしてみなし弁済などという規定があったのかが疑問だ
例文4.恐らくみなし弁済に該当するので、早く返還請求をした方がいい
例文5.今ではみなし弁済を含む貸借契約は最初から違法だ
みなし弁済の適用によって発生している過払い金は、最後にその相手と取引(借入や返済)を行った日から、10年以内に返還請求を行わないと取り戻すことができなくなります。(消滅時効の成立により)
2006年までにキャッシング行為を行った覚えのある人は、急いでその確認、及び請求を行いましょう。
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みなし弁済の会話例
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みなし弁済が違法になったおかげで、変な契約書とか書かされないようになった気がするよ。
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まずは、そういったところとあまり関係がないようにすべきだと思うけど。
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ぎく。
でも、急に大金が必要になったら仕方ないと思うんだよ。 -
計画的にお金を扱っていればそんなこと起こらないわよ。
上記の会話では「もう安心だ」と思えるような内容でしたが、さまざまなトラブルが発生するので契約書にはきちんと目を通したほうがいいでしょう。
みなし弁済の類義語
みなし弁済の類義語は、「グレーゾーン金利」という言葉になるでしょう。利息制限法を超えている金利をこう呼んでおり、そこから法定金利を差し引いた分が過払い金です。
つまり、このグレーゾーン金利が適用されている状態こそ、みなし弁済になります。
みなし弁済まとめ
みなし弁済は、それが有効だった時期に結んだ契約だとしても、返還請求があれば、それに応じる必要があります。最後の取引から10年以内がそれが行える期限で、返還される範囲に制限はありません。(返還請求自体が有効なら、15年前の分でも返還されます)