「アナジー」の使い方や意味、例文や類義語を徹底解説！

アナジー(Anergy)

｢アナジー｣と聞いて、まず大半の人は何を指している言葉か理解できないでしょう。この言葉は経済用語(ビジネス用語)で、経営戦略や事業戦略の際などに用いられます。しかし、一旦経済用語から離れると、今度は医療用語という側面もあります。要するに、その状況や前後の文脈から、この二つのどちらが相応しいか見極める必要があります。でも、どちらも難しい言葉なので、一般的にはなかなか使わない言葉ですが、サラリーマンなどは覚えておくべきです。では、｢アナジー｣の解説となります。

アナジーの意味とは

｢アナジー｣の意味は以下の通りとなります。
　(1)事業間の相互マイナス効果の事。
　(2)事業間の相乗作用｢シナジー｣の反対。
　(3)胸腺に由来する免疫細胞｢T細胞｣の活性化が抑制される現象。別名｢アネルギー｣や｢免疫不応答｣。
｢アナジー｣は上記の通り二つの意味がありますが、通常は経済やビジネス面における用語として捉えて問題ありません。意味の補足として、ある企業同士が事業の連携を図り、相乗効果を期待したとします。その際に、提携や統合などによって双方の価値が上昇するのが｢シナジー｣で、反対に双方にメリットよりもデメリットが目立ち価値減少となるのが、今回の｢アナジー｣です。一部では、｢アナジー｣という言葉を避けて、｢マイナスシナジー｣や｢ネガティブシナジー｣、他にも｢負のシナジー｣や｢ディスシナジー｣と呼ばれます。どれも同じ意味で、近年は企業同士の連携などは特に目立ちますが、必ずしも成功する訳ではなく、また手を広げる事でのデメリットも目立ちます。さらに端的に言うなら、景気良い時は｢シナジー｣が目立ち、不景気になると｢アナジー｣が叫ばれるようになります。
医療用語としての｢アナジー｣は、｢アネルギー｣や｢免疫不応答｣とも呼ばれる、T細胞の活性化が抑制される現象です。これは、抗体の細胞が欠陥状態で細胞性免疫の低下や無反応状態です。これも｢アレルギー｣の反対を意味する言葉として、｢アネルギー｣があると理解しやすいです。｢アレルギー｣が反応状態であるのに対し、｢アネルギー｣は無反応状態となります。

アナジーの由来

｢アナジー｣を直訳すると、エネルギー欠乏、免疫不応答、企業同士の相乗マイナス効果となります。また、｢エネルギー｣や｢エナジー｣と英語表記(energy)がまったく同じです。その理由として、エネルギーは元はドイツ語であり、しかし英語では｢エナジー｣と発音しますが、スペルはまったく同じなのです。｢エネルギー｣の語源はギリシャ語で、活動や仕事を活発的にする人という意味が含まれています。

アナジーの文章・例文

例文1.企業同士が密接になると、アナジーよりもシナジー効果のデメリットが多いのではと、思ってしまう。
例文2.アナジーが無いと弱気に発言したら、エネルギーが無いとハッキリ言えと注意されてしまった。
例文3.私と同僚は、意見がまったく噛み合わないのでアナジー関係と上司から揶揄される。
例文4.犬と猫は昔から、仲が悪いのでアナジーなのではとされてきたが、実際に二匹を育ててみると意外に上手い関係を築いている。
例文5.短期的なアナジーよりも長期的なシナジーを期待して、企業はM&Aを行うものだ。

｢アナジー｣の解説だけでなく、少し無理がある例文もありますが、この様な使い方となります。

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アナジーの会話例

• 

  アナジーとシナジーの関係性について、やっと理解できたよ。俺たちはシナジーな二人だよね！
• 

  だから、前から私たち二人の関係はシナジー効果だと言ってきたでしょう。
• 

  そうだよね。あなたが欲しい商品を選んで、俺がその支払いをする。その商品をあなたが使う。付与ポイントは俺が貰う、という関係だからね。でも、世間が見たらアナジー関係だと思うんじゃないかな。特に俺に対して。
• 

  それは違うよ。これが今時のカップルの有り方だよ。本当は、ポイントも欲しいぐらいだけど、長い期間のシナジー関係の為には、お互いにwin-winにならないとね。

｢アナジー｣と｢シナジー｣の関係を男女カップルに置き換えての会話です。女性が圧倒的に得なのに、買物をして商品購入するだけで満足な彼氏側は、それでもシナジーだと思っています。

アナジーの類義語

｢アナジー｣の類義語には、｢活力｣｢ヴァイタリティ｣などの言葉が挙げられます。反義語として「シナジー」が挙げられます。

アナジーまとめ

｢アナジー｣とは、経済用語であり医療用語でもありますが、企業同士の相乗マイナス効果や免疫不応答という意味があります。｢アナジー｣の反対が｢シナジー｣で、こちらは相乗によるプラス効果となり、ポジティブな意味です。その一方、｢アナジー｣と｢エネルギー｣や｢エナジー｣は英語表記は同じで、この二つは精力や元気といったポジティブな意味となるのでどうも混乱もしやすいので、注意して下さい。