アノマリー(Anomaly)
アノマリーとは英語表記で「Anomaly」、ある法則や経験からは成り立たない常識外の事を指す言葉となります。様々な用途で使われる言葉ですが、最近は経済や金融の専門用語としても度々登場する言葉となります。
その際の意味合いとしては、理論的な根拠はないが昔からよくある株や為替の値動きで、例えば「12月は株価が安くなる」などは根拠がないが、そうなる事が多いので、「12月の下落アノマリー」の様に用いられます。
アノマリーの意味とは
投資を分析する手段として、代表となるのがテクニカル分析とファンダメンタル分析ですが、第三となるのが根拠なき経験則の「アノマリー」になります。アノマリーの正しい意味としては、法則や理論からは説明できない常識外の事だが、結果的には当たる可能性が高くなり頼ってしまう現象となります。根拠がないので、外れる事も実際には数多くあるのですが、投資の世界では何かに頼りたくなるので、このような方法もある意味で信用度が高く信頼されています。
相場以外でも、超常現象や天文学、物理学や数学など学問の分野でも登場するのがアノマリーで、ある意味で不確実な世界ほど便利な言葉として利用される頻度も高まります。投資や相場の世界に戻すと、月や年単位、或いは季節や銘柄毎のアノマリーがいくつもあるので、その中には真偽が疑いたくなるのもありますが、良い結果の時だけ都合よく解釈する背景もあるので、結果的には無数のアノマリーが登場します。
代表的なのは、「8月や12月は機関投資家は長期休暇なので株価が下落する」、「五輪や万博の開催国は前年から株価が上昇する」などが挙げられます。これらが、実際にアノマリー通りの動きになる事もありますが、当然反対の動きとなる事もあります。
アノマリーの由来
英語のアノマリーを直訳すると、変則・例外などの意味となります。いつから、経済や金融で使われるようになったかは不明ですが、昔は「整地されていない土地」などを総称して使われていたようです。
経済などの世界でも昔から使われていたようですが、頻繁に登場するのは2000年代に入ってからで、そこにはネット証券やFXブームなどが関係し、一般にも投資が広まった事でアノマリーも認知されるようになったと考えるのが、自然なことです。
アノマリーの文章・例文
例文1.12月に下落するのがアノマリーの常識
例文2.米国株と日本株の連動もアノマリーだ
例文3.アノマリーは根拠がないので信用してはいけない
例文4.個人投資家ほどアノマリーに期待する
例文5.時折アノマリー通りに投資するのも手法のひとつ
経済や投資以外でも使われるアノマリーですが、実際には他分野では見かける頻度が少ないので、どうしても上記のような例文が多くなります。また、アノマリーをタイトルに導入し、その代表例を説明するパターンも多いです。
アノマリーの会話例
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最近投資を始めて「アノマリー」ってよく聞くんだけどなんなの?
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アマノリーは簡単にいうと法則や理論からは説明できない事象のことね。
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つまり予想できないってことですか?
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人によってアマノリーの解釈が違うから一概に言えないわね。
良い結果の時だけ都合よく解釈する背景もあるので、無数のアノマリーが登場します。
アノマリーの類義語
アノマリーの類義語には、「イレギュラー」「マーフィーの法則」などの言葉が挙げられます。
アノマリーまとめ
株式市場や為替相場は、それぞれ数百年の歴史があるので、そこには過去の経験からある時期にはこの様に動く事が多いなど、根拠なき規則性がいくつも発見できます。それがアノマリーで、現在は相場格言としてその時期に入るとしばしば話題になります。
相場以外でもアノマリーはありますが、どうしても話題性がないのも事実です。よって、アノマリーは金融や経済用語として定着しているとして、問題はありません。