アンバサダー(Ambassador)
最近はカタカナ語が次から次へと誕生しているので、覚えていないと時代から取り残されてしまいます。その中でも「アンバサダー」は、今やすっかり定着した言葉ではないでしょうか? 芸能人が宣伝大使として、笑顔で商品やブランドをアピールしている姿をテレビやネットで見掛けた事があると思います。また、コーヒーメーカーがキャンペーンで使う「アンバサダー」も有名ですよね。それでは、新しい形の宣伝方法でもある「アンバサダー」について詳しく調べてみました。
アンバサダーの意味とは
「アンバサダー」の意味は以下の通りとなります。
(1)大使。使節。
(2)代表。代理人。
(3)ブランドや商品やイベントなどを無償で宣伝広告する人。
(4)ビジネス戦略の一つで、企業の商品を宣伝したり、有名人が広告塔となり契約する事など。
「アンバサダー」は元々は大使や代表といった意味合いが強く、2000年頃までは芸能人が企業宣伝として「PRアンバサダーに就任」といった使われ方が大半でした。それが、2010年代に入ると企業の商品やブランドを応援する人などを「アンバサダー」と呼ぶようになっていきます。芸能人や有名人が企業に雇われて宣伝する事で、これは従来の企業CMや宣伝とも基本的には同じなのですが、違いとしては表向きは企業や商品のファンという設定なので、宣伝する”大使”に就任という形を取ったのです。その背景には、ネットやSNSなどの口コミ評価を期待したもので、これらを「アンバサダーマーケティング」と言います。好感度高い有名人などが「アンバサダー就任」すれば、ブランド価値と有名人の双方に相乗効果が期待できるのです。この様な経緯から、近年はビジネスマーケティングの専門用語と言えるほどにすっかり定着しています。某コーヒーメーカーの「○○アンバサダー」が最も有名な一つで、これは企業に積極的にコーヒーマシンを無料設置する戦略で、設置する企業側の費用はコーヒー代金のみとなります。企業は格安でコーヒーを飲め、メーカー側もブランドイメージアップや商品宣伝などで双方にメリットがあります。現在は単なる「アンバサダー」の枠を飛び越え、「アンバサダー募集」「アンバサダー契約」「公式アンバサダー」といった展開を見せています。よって、今や「アンバサダー」は善意の宣伝マンや宣伝ガール、イメージガールといった感もありますが、穿った見方なら消費者を洗脳する新たな営業手段とも見て取れます。
アンバサダーの由来
「アンバサダー」の由来は、ラテン語の大使を意味する「ambasiator」です。「ambasiator」は同じくラテン語の官職を意味する「ambahtija」、公僕を意味する「ambahtaz」が経年経過で変化したと言われています。
アンバサダーの文章・例文
例文1.有名人がアンバサダーに就任したとワイドショーで放送していたが、今や当たり前すぎて珍しくも何とも思わない。
例文2.アンバサダー募集で素人にお願いするのは、企業は大金をかけずに宣伝できる格好の方法である。
例文3.アンバサダーマーケティングばかりで、正直辟易としてしまう。
例文4.下ネタばかりのお笑い芸人ですら、アンバサダーに就任してブランドイメージをアップさせると言うのだから、世も末だ。
例文5.アンバサダーとはインフルエンサーと同じようなものである。
「アンバサダー」を肯定・否定した例文となります。
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アンバサダーの会話例
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まだ悩んでいるの? 早く買い物を終わらせて、帰ろうよ!
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ちょっと待って。この商品って、あのイケメン俳優の誰だっけ? えーと、とにかくイケメンがアンバサダーに就任した商品だよね?
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そうなの? 知らないよ! 俺が芸能人に詳しいわけないじゃん。
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もう、あなたは何にも知らないんだから。取り敢えず、この商品は買っておく事に決定。
スーパーへ買物にやってきた夫婦の会話です。芸能人が好きな妻は、イケメン俳優が「アンバサダー」に就任した商品を買おうとしています。
アンバサダーの類義語
「アンバサダー」の類義語には、「インフルエンサー」「広報大使」「メッセンジャー」などの言葉が挙げられます。
アンバサダーまとめ
「アンバサダー」は直訳すると大使や代理人という意味合いですが、近年は企業マーケティングにおける重要な役割を担う商品やブランドイメージの宣伝(大使)となっています。ですから、有名人や芸能人や又は一般人を起用して商品を宣伝してもらったり、自社商品を半ば無料同然で提供したりします。要は、かつての雑誌や看板などの宣伝やテレビCMなどの次なる形での宣伝媒体で、今では有効で効果的な方法として企業側からも信頼されています。