エコツーリズム(Ecotourism)
「エコツーリズム」に関しては、観光用語の中でも有名な方で一般の認知度も高いのではないでしょうか? 一般社団法人の「日本エコツーリング協会」なる団体が存在し、かつては政府も「エコツーリズム推進会議」を開くなど力を入れていたのです。では、現在の「エコツーリズム」とはどのような意味合いがあるのか詳しく調べてみました。
エコツーリズムの意味とは
「エコツーリズム」の意味は以下の通りとなります。
(1)観光や旅行を通して自然・歴史・文化などを体験や理解し、これらの資源を保護する動きや考え方。
(2)環境問題を重点に置く、自然と調和した観光開発とその考え。
(3)従来の観光とは開発が前提でありお客を呼ぶには必然だったが、それを改めて生態系や自然環境を守るのを重視する。また、旅行を通して環境を守る考えを理解する事。
(4)環境にやさしい観光を意味する「Ecological Tourism」を略して、「Ecotourism」(エコツーリズム)となる。
「エコツーリズム」は環境省や日本エコツーリズム協会、自然保護協会などそれぞれの団体によって考えや意味合いが若干違ってきます。さらに、日本と海外でも違うので明確な一つの共通認識は存在しませんが、それでも地域独自の自然や文化などの資源を守る考えであり、その為には観光などを通じて理解するものとなります。最近では観光業界が海外旅行者であるインバウンドと関連させ「エコツーリズム」が語られるようになっています。理由として、日本にやってくる海外旅行者(インバウンド)の多くは裕福な人が多く、彼らは「エコツーリズム」にも理解を示せるからです。また、従来の在り来たりなツアーよりも、多少出費が嵩んでも穴場的な自然環境や高級な食材(料理)を好む傾向があるからです。要するに、「エコツーリズム」という名の元に自然環境を守る考えを取り組みつつ、より独自性を発揮した観光を案内すると、双方にメリットが生じます。観光地である提供側は自然を守るお金が入り、インバウンド側は他の旅行客とは違う変わった観光を楽しめるのです。この流れから、「エコツアー」という自然保護に重点を置いた旅行も人気となっています。
エコツーリズムの由来
「エコツーリズム」は諸説ありますが、1970年代にケニアが野生動物の保全維持の為、観光客が国立公園に入場する際に入園料を取ったのが始まりとされています。これが1980年代に欧米では、新しい観光のあり方や概念として広まり、日本にも浸透し始めます。1990年代になり「日本エコツーリズム推進協議会」が発足されました。
エコツーリズムの文章・例文
例文1.エコツーリズムを意識すると、日本の自然や文化を守るのは現代の若者たちなんだとする思いが芽生える。
例文2.エコツーリズムの為なら、観光地の宿泊や飲食代が多少値上がりしても納得できる。
例文3.インバウンドの方々が、どれぐらいエコツーリズムを真剣に捉えてくれているかが、日本の観光の命運を握っている。
例文4.今後はエコツーリズムなど自然や文化を守る動きが、他の分野でも加速するだろう。
例文5.エコツーリズムの実態は、各地域によって温度差もあるので、どれぐらい徹底できるかが重要となる。
「エコツーリズム」の課題などを例文としたその一例です。
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エコツーリズムの会話例
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来週から有休を取って、旅行に行くんですよね?
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仕事が一段落したから、念願の神津島に一週間行ってくるよ!
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いいなー、ところで神津島ってどこですか?
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東京の伊豆諸島だよ。最近人気のエコツーリズムも兼ねて、自然で文化や歴史を吸収してくるからね。
「エコツーリズム」という目的で旅行に行く同僚女性との会話内容です。
エコツーリズムの類義語
「エコツーリズム」の類義語には、「ニューツーリズム」「エコツアー」「LOHAS」(ロハス)などの言葉が挙げられます。
エコツーリズムまとめ
「エコツーリズム」とは、観光や旅行を通して自然・歴史・文化などを体験や理解する事で、日本だけでなく世界的な流れとなっています。自然を資源として守る、地域住民に利益を還元させる、旅行者に環境を理解してもらうなど幅広い取り組みで、近年は外国人観光客であるインバウンドと合わせた観光用語としても定着しています。