エンゲル係数(えんげるけいすう)
このエンゲル係数という言葉は、生活水準を表す数字で、国別の発表もされています。
エンゲル係数の意味とは
エンゲル係数とは、世帯別の家計の中で、食費が占める割合を百分率(パーセンテージ)で表したものです。
ですが、特に1ヶ月単位や1年単位などいう計算期間がある訳ではなく、各世帯で細かな家計を公開している訳でもないので、あくまでざっとしたものだと考えてください。その為、有効性についての議論がされることも多いです。(標本調査だという点にも疑問が呈されることがあります)
国内で発表があるのは、毎年の総世帯(全国)の数字と、都道府県、単身世帯、2人以上の世帯別の数字で、2017年は総世帯(日本として)で25.5%という数字でした。単身世帯と2人以上の世帯で結構差があるように思えますが、1%も変わらない年がほとんどなのが興味深いところです。
エンゲル係数の由来
エンゲル係数は、ドイツの統計学者のエルンスト・エンゲルの論文に記された内容を元に考案されたものです。その名前をとって、エンゲル係数と名付けられました。
数学の分野では、このように、その発想の元となった学者の名前や、考案した学者の名前が付いた係数などが多く存在します。ジョゼフ・フーリエが考案したフーリエ係数(三角関数)もその1つです。
エンゲル係数の文章・例文
例文1.エンゲル係数が高い家庭ほど、暮らしに困っていると考えられるようだ
例文2.特に意識はしていないが、我が家はエンゲル係数が平均より低いらしい
例文3.計算したみたら、エンゲル係数は全国平均と同じくらいだった
例文4.エンゲル係数が低い家庭は、節約がうまいのだと思った
例文5.無理にエンゲル係数を下げることを考える必要はないよ
エンゲル係数が高いほど、生活水準が低いと判断されますが、好んで食事を(比較的)贅沢にしている分、その他の支出でバランスをとっているという場合もあるので、一概にそう決められるものでもありません。
エンゲル係数の類義語
エンゲル係数の類義語は、「エンゼル係数」だと言うことができます。この言葉は、エンゲル係数をもじって作られたもので、食費ではなく、支出中の子供の為に掛かる費用の割合を百分率で表した数字です。
ですが、これについては公的な機関で統計をとっている訳でもなく、子供が居るとそれくらいお金が掛かるということを表現する為に作られた、言わば冗談めいたものだと考えてください。
エンゲル係数まとめ
エンゲル係数は、発展途上国ほど高くなる傾向があり、先進国では20~25%程度の数字となっています。しかし、これだけでその国の貧富を判断するのはもちろん難しく、あくまで参考程度だと考えておいた方がいいでしょう。