オポチュニスト(Opportunist)
「オポチュニスト」とは「自分の考えや意志がない人、又はそんな考えよりも状況に応じて都合良く変化させるオポチュニズムな人」です。日本では「日和見主義者」などと呼ばれる事でお馴染みで、あまり信用できない人物でもあります。状況判断が上手いのか形勢が有利な方に味方をするので、世渡りが巧みであると同時に都合良い人とも見て取れます。
この記事の目次
オポチュニストの意味とは
「オポチュニスト」の意味は以下の通りとなります。
(1)御都合主義者。日和見主義者。楽天主義者。
(2)自らの意見や考えを持たず、その場の都合や成り行きに身を任せて柔軟に態度を変える事やそのような考えの人を指す言葉。
(3)御都合主義や日和見主義である「オポチュニズム」の態度や考えを持つ人。
まず「オポチュニズム」(opportunism)は日本語訳すると「御都合主義」や「日和見主義」となり、自分の確固たる考えや信念などは持ち合わせておらず、その状況の大勢に合わせて主義や立場を変化させる事です。このような態度や考えとなる人が「オポチュニスト」で日本語訳すると「御都合主義者」や「日和見主義者」で、現代的に簡単に解釈するなら「楽天家」(楽天主義者)も近い意味となります。「オポチュニスト」はその状況に応じて勝ち馬の考えに合わせるので人生が容易であり、自分をより良い安全地帯に置く事ができます。しかし、逆に言うならどっちつかずで周囲に流され態度をコロコロ変えるので信用ならないとレッテルを貼られやすく、最悪になると双方の陣営から嫌われる可能性もあります。第三者からすると有利な方に態度を変えているとバレバレになる事もあり、「オポチュニスト」も今では上手に振る舞う器用さが求められるのです。
オポチュニストの由来
「オポチュニスト」は19世紀のフランス人政治家・レオン・ガンベッタが始めた中道政策路線で、これまでの共和主義的政策から中道に移行した事で共和派オポチュニスト党と呼ばれるようになったのが由来とされます。また、日本では江戸時代に天気観察をする事が「日和見」とされ、それが次第に態度を変化させる事で「日和見主義」となりました。
オポチュニストの文章・例文
例文1.保守という確固たる一大勢力に身を置く某大臣はまるでオポチュニストのようにカルト教団や国民に対しても歯切れが悪い発言を繰り返し自分を守る。
例文2.厳しい意見なら平和ボケした日本人は老いも若きも全員がオポチュニストである。
例文3.私はオポチュニストなので世界情勢から天気にコロナ感染者数などは全く気にしないが、職場では普通に興味があるフリをして会話に参加する。
例文4.部長から社内派閥で究極の二択を求められ、即座に「これからも力を尽くして部長をお支えします」と返答したが、前日は別の上役にも同じ返答をしているので、我ながらオポチュニストをやっているがこれからどうしようと途方に暮れた。
例文5.総理や都知事に選出される前は会見等々で綺麗事を散々と並べるが、就任した直後からオポチュニストに転身して事なかれ主義を示すのは実に見事で呆れて何も言えない。
「オポチュニスト」を使った例文となります。
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オポチュニストの会話例
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俺って昔から優柔不断で自分の考えがなくてさぁー。
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知ってる。絶対にそうだと思う。
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大人になって、あぁ俺みたいなのがオポチュニストなんだと知ったけど、日本ってこんな男ばかりじゃない。だから妙に納得して…。
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でも、あなたは特に酷いオポチュニストだけどね。
「オポチュニスト」で自分の考えがない夫に呆れる妻という会話内容です。
オポチュニストの類義語
「オポチュニスト」の類義語には、「機会主義者」「投機主義者」「八方美人」「風見鶏」「茶坊主」などの言葉が挙げられます。
オポチュニストの対義語
「オポチュニスト」の対義語には、「厭世主義者」「悲観主義者」「ペシミズム」などの言葉が挙げられます。
オポチュニストまとめ
「オポチュニスト」は自分の考えや強い意志を持たず、その場の成り行きに応じて態度を変化させる人です。有利な立場に自分を置くので勝ち馬に乗るともされますが、それだけに敵対する側や双方から嫌われるリスクもあり、情報社会である現代は特に「オポチュニスト」であるのが難しくもなっています。