オーバーツーリズム(overtourism)
観光大国を目指す日本としては、解決しなければならない問題が「オーバーツーリズム」です。これは、大勢の観光客が押し寄せる事での悪影響で、最近は何かと取り上げられる様になっています。例えば京都は観光客が集中するので、住民の日常生活に支障をきたすほどです。それでは具体的にはどのような事なのか、より詳しい解説をさせて頂きます。
この記事の目次
オーバーツーリズムの意味とは
「オーバーツーリズム」の意味は以下の通りとなります。
(1)観光客が過剰に押し寄せる事での様々な弊害をまとめた観光言葉の一つ。
(2)外国人も含めた観光客が想定以上にその地を訪れる事で、地域住民の生活や自然環境などに悪影響を及ぼす事態。交通渋滞・ゴミ・騒音・トラブル・違法行為など多岐に渡り、これらを放置すると最終的には観光地の魅力を下げてしまう。
(3)直訳すると「過剰な観光客」や「観光地(が想定した以上)の混雑」となり、近年は日本だけでなく世界的な大問題となっている。日本の場合は「観光公害」の一つとして、急激に増える外国人観光客のトラブル全般が社会問題となっているが、抜本的な解決は難しい。
交通網の発達、ネットインフラの整備など国内や海外への観光が容易になった弊害として、近年世界各地で問題となっているのが「オーバーツーリズム」です。正確な意味はあまりにも大きく広がるので、要約するなら、「観光地に想定した以上の観光客が押し寄せる事」で、メリットよりもデメリットが目立つようになった状態というものです。上述した地域住民の日常生活が難しくなるだけでなく、慢性的な交通渋滞やゴミや騒音などもありますが、さらに大問題なのが一部観光客による度を越したマナーの悪さです。ユネスコ世界遺産など代表的な場所ほど観光客が集まるので、そこで落書き・破壊行為・禁止エリアへの侵入・喫煙などキリがないほど迷惑行為を繰り返されます。自治体だけの対応では限界があるので、国や企業が協力するのが望ましいが、特に日本の場合は人口減少や高齢化への対策として、観光大国を目指す思惑もあり、あまり厳しく締め付けや法整備ができないのが実情です。
オーバーツーリズムの由来
「オーバーツーリズム」という言葉が日本で登場したのは、2010年前後とされます。丁度その頃、ユネスコ世界遺産登録もあって、日本への外国人旅行客が急増した時期です。そして、隣国である韓国や中国からも来日する人が多くなり、「爆買い」という言葉が登場したのと合致します。世界的にも同時期、スペインやイタリアなどの観光地での観光客の迷惑行為について、「オーバーツーリズム」と呼ばれるようになりました。
オーバーツーリズムの文章・例文
例文1.京都は住民の足となるバスに乗るのも、オーバーツーリズムによって気軽に使用するのが難しくなっている。
例文2.旅行客が観光地でお金を使うのは事実だが、それよりオーバーツーリズムの弊害が大きすぎるのが問題なのだ。
例文3.ゴミやマナーは守って貰えても、オーバーツーリズムによる交通渋滞を解消するのは不可能だ。解消された時は、観光地としての魅力が無くなった時と皮肉られている。
例文4.日本人も外国に旅行すると、オーバーツーリズムと思われている事を認識すべきだ。
例文5.旅行にまったく興味がない友人は、オーバーツーリズムなど我関せずでまったく関心がない。
「オーバーツーリズム」についての問題などを皮肉めいた例文です。
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オーバーツーリズムの会話例
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旅行客によるトラブルが問題となっているみたいですね。
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知ってる。オーバーツーリズムでしょう! 旅行好きの私としては、黙ってられないね。
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実際どうすればいいんでしょうね。京都などは特に深刻みたいです。
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舞妓さんをバカみたいに追いかける旅行客もいるからね。航空代が安くなったり、ネットで観光情報が溢れているけど、マナーや常識を知る余地がなかったのは残念だね。
「オーバーツーリズム」で迷惑行為をする観光客に対しての会話です。
オーバーツーリズムの類義語
「オーバーツーリズム」の類義語には、「観光公害」「ファムトリップ」「オーバーユース」などの言葉が挙げられます。
オーバーツーリズムまとめ
「オーバーツーリズム」とは、大人気の観光地に大勢の観光客が集まる事で、様々な問題を起こしたり周辺住民の生活がままならなく状態の全般についてです。観光客がやってくるとお金が落とされるが、反面としてマナーを守らなかったり、ゴミや騒音などのトラブルだけでなく、交通渋滞などで日常生活すら難しくなります。世界的な問題として、日本だけでなく各地で騒動となっているので対策が求められています。