オーベン(oben)
大きな病院に研修医として派遣されたとき、一般社会では行き当らないミステリアスな専門用語を聞いて戸惑うことがあります。仕事の量がとても多い医療の現場では、初歩的な質問をしにくい重い空気が流れていることもあり「この言葉の意味は、何でしょうか?」と先輩に聞けないこともあります。今回紹介するのは、オーベンという業界用語についてです。スマートな意味をレッスンしていきましょう。
オーベンの意味とは
オーベンとは大学病院や総合病院などで用いられる、専門用語のことです。ランク分けされている医師のうち、大学を卒業したばかりの研修医や卒業後キャリアを積んだ中堅ドクターに対してアドバイスや指導をおこなう「ドクターたちの先生・教授」という意味があります。
オーベンの由来
オーベンはドイツ語の【oben】から生まれた言葉です。ドイツ語のobenには「上の」という意味があり、ピラミッド型をしている病院の世界の中でも、トップの位置に君臨している…という意味から、しだいに日本の医療機関で使われ始めた言葉です。医学生の方たちが勉強する場所を探すときに重視するのが、良いオーベンがいるか・いないかということ。オーベン体制のある病院は全国の医療機関の中でも、かなり規模の大きいクリニックのみに限られています。
オーベンの文章・例文
例文1.面倒見の良いオーベンがいるから、安心だよ
例文2.分からないことがあったら、オーベンに指示を仰いでください
例文3.当病院のオーベンを、ご紹介したいと思います
例文4.オーベンの先生は、何人くらいいらっしゃいますか?
例文5.たゆまぬ努力の結果、オーベンに昇進した
研修医として大きく成長したいとき、大きな影響を与えるのがオーベンの存在です。どんなに有名な医師も、最初からオーベンでは無かったもの。一歩一歩目の前の仕事に取り組む姿勢が、未来の成功を運んでくれます。
- [adsmiddle_left]
- [adsmiddle_right]
オーベンの会話例
-
新しく、経験豊富なオーベンが配属になります。
-
とても助かります。
若いドクターやナースの中には、精神的に不安定になやすい者もいますので。 -
他の病院でもオーベンとして、後進の育成にも携わっていたから、任せるつもりだよ。
-
頼りにさせていただきます。
オーベンとはどういう役割をする人なのか、という点を理解していれば、特に難しい言葉ではありません。
オーベンの類義語
オーベンの似た言葉として「指導医」「指南役」「師範」などがあります。ちなみにオーベンより下のランクに位置するのがチューベンです。チューベンには、中堅クラスのドクターという意味があります。
オーベンまとめ
医療現場の専門ワードとして使われているのが、オーベンです。オーベンは研修医や中堅のドクターに対してアドバイスをおこなう、トップドクターの名称です。研修期間の間はオーベンの指示をよく聞いて、自分には足りないところを大きく吸収していく前向きな意思が求められます。