カーボンニュートラル(Carbon Neutral)
「カーボンニュートラル」とは「温暖化や環境破壊の原因である二酸化炭素の排出量をゼロにする世界共通の取り組みや概念」です。日本だけでなく地球規模で異常気象が多いのは周知の事実ですが、これは温暖化による悪影響とされています。生活が便利になるほど二酸化炭素を含む温室効果ガスの排出量が年々増え、その弊害があまりにも多くなった事で世界全体が削減に動き出したのです。そんな環境問題を意識させる重要ワード「カーボンニュートラル」の解説となります。
この記事の目次
カーボンニュートラルの意味とは
「カーボンニュートラル」の意味は以下の通りとなります。
(1)直訳すると「炭素中立」で、環境破壊に繋がる二酸化炭素排出量の実質ゼロを目指す社会。
(2)2050年までに脱炭素社会を実現する世界全体としての取り組みであり概念。
「カーボンニュートラル」は環境化学用語で”カーボン”は「炭素」、”ニュートラル”は「中立的」「中間的」、この二つを合わせて日本語訳すると「炭素中立」となります。要するに地球温暖化の原因として叫ばれている温室効果ガスの約65%を占めている二酸化炭素の排出量を実質ゼロにする世界全体の取り組みであり概念めいたものが「カーボンニュートラル」です。二酸化炭素並びに温室効果ガスがこのまま増え続けると温暖化が進むので、海面上昇や異常気象、水や食力不足、そして現在のコロナのような感染症が蔓延すると警告されています。ですから、世界規模での「カーボンニュートラル」を実現する「脱炭素社会」を実現させようと日本政府も躍起となっており、それは菅総理が所信表明演説で述べるほど急務で最重要課題なのです。では具体的にはどうするかと言うと日本の場合は、食品ロスを減らす、ガソリンエンジンを廃止して電気自動車を導入、家電製品を低電力に切り替える、太陽パネル設置等々が取り組まれていますが、実際のところはこれらを導入するのにかかる時間や効果を鑑みると、実用性が乏しいとも言われています。世界全体が一つの目標に向かって前進した「カーボンニュートラル」ですが、実現を果たすのはとてつもなく困難で険しい道のりが今後も続くのです。
カーボンニュートラルの由来
「カーボンニュートラル」の由来は諸説ありますが、1997年12月に京都で開催された地球温暖化防止京都会議で採択された俗に言う「京都議定書」以降から世間で度々登場するようになりました。その後、2007年にノルウェーのイェンス・ストルテンベルク首相が「2050年までにカーボンニュートラルを実現する」と政策を発表し、再び注目を集める様になり現在に至ります。
カーボンニュートラルの文章・例文
例文1.微力ながら個人でもカーボンニュートラルに協力しようと、ゴミの分別に注意するようになった。
例文2.カーボンニュートラルで軽自動車が電気化されて車体価格が上がるか最悪廃止になれば、日本の車社会や地方交通インフラは壊滅的になるのは明らかだ。
例文3.経済に詳しい叔父はカーボンニュートラルと経済発展の両立はあり得ないと憤っている。
例文4.電気自動車や新型家電を生産する為に工場を稼働する方が二酸化炭素輩出量が多くなり、カーボンニュートラルの視点からもよろしくないと思うが、そんな当たり前を言うのが許されない社会になっている。
例文5.カーボンニュートラルや温暖化を気にする前に、コロナや少子高齢化に莫大な赤字国債を是正するべきではないのか。
「カーボンニュートラル」の現実についての例文となります。
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カーボンニュートラルの会話例
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暑っい…。頼む、エアコンをつけてくれないか?
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何言っているの。あなたは地球の悲鳴が聞こえないの? 時代はカーボンニュートラルよ。エアコンを入れると温暖化になるでしょう。
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でも暑くて寝れないよ。明日も早くから仕事なんだよ。頼む、寝かせてくれ。
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そういう人が多いから温暖化になったのよ。たった一度下げるだけで、どれだけ二酸化炭素が輩出され温室効果ガスになるか考えた事がないでしょう?
暑くて寝苦しい夫がエアコンをつけるようにお願いするが、自然環境に煩い妻が容認しないという会話です。
カーボンニュートラルの類義語
「カーボンニュートラル」の類義語には、「カーボンオフセット」「カーボンフットプリント」「低炭素社会」「カーボンポジティブ」などの言葉が挙げられます。
カーボンニュートラルの対義語
「カーボンニュートラル」の対義語には、「自然破壊」「環境破壊」「カーボンネガティブ」などの言葉が挙げられます。
カーボンニュートラルまとめ
「カーボンニュートラル」は、地球温暖化を阻止するべく二酸化炭素の排出量を実質ゼロにする世界共通の取り決めであり概念です。近年は世界的に見ても温暖化による環境異常が顕著となり、その為には電気自動車を促進させたり、石炭火力から新たなエネルギーである風力や太陽に転換する事が求められています。そんな脱炭素社会の実現を目指す様々な取り組みを「カーボンニュートラル」と言います。