キラーチューン(Killer Tune)
「キラーチューン」とは「素晴らしい楽曲や大ヒット曲といった意味の音楽用語」です。主に英語圏のアーティストがお気に入りの曲やヒットすると予感ある新曲などを「キラーチューン」と評します。メロディやサビの部分が印象的だと売れたりライブで盛り上がるので、「今度の曲はキラーチューンで間違いないよ」といった風にインタビューで語るのです。それでは世間にはあまり馴染みはありませんが、「キラーチューン」の解説となります。
この記事の目次
キラーチューンの意味とは
「キラーチューン」の意味は以下の通りとなります。
(1)大勢に受け入れられる魅力を秘めた素晴らしい楽曲。
(2)音楽用語でありポップ・ロック業界で使われる言葉で、魅力ある楽曲や良いメロディでヒットする予感を感じさせる楽曲を指す言葉。
(3)発売後大ヒットした楽曲、ファン以外も知っている代表曲、盛り上がる曲などを喩えた表現。
”キラー”は英語の「killer」で「殺し屋」「殺す」「驚異的」「凄い」、”チューン”も英語の「tune」で「曲」「楽曲」「メロディ」「調和」などで、合わせて「凄い曲」や「素晴らしいメロディ(の曲)」となるのが「キラーチューン」です。通常はアーティスト側がインタビューなどで「この曲はキラーチューンだから…」と発する事が多く、或いは一般人のファンがお気に入りの曲を「キラーチューン」と評したりもします。しかし、日本ではまだあまり馴染みがない表現でもあり、その多くは欧米のロック系のアーティストが語る際に発する専門用語という意味合いが非常に強いです。と言うのは、普通は自ら作曲したアーティストがシングルやアルバムの発売に先駆けたメディアへのプロモーションの際に、ヒットする予感を感じさせる素晴らしい楽曲を自画自賛するように「○○という曲は自信作で、ヒット間違いなしのとても美しいキラーチューンなんだよ!」という風に熱く語って使います。ですから、アイドル歌手や単なる歌い手で当人が作詞作曲をしないのにヒットすると感じるのはどうも妙ですし、また過去に成功体験がある大物アーティストが発するのは理解できるが、一度も大ヒットした曲がないアーティストが「キラーチューン」と言っても信ぴょう性がありません。それを踏まえて、ヒット間違いなしの素晴らしい楽曲で使うのが正しいですが、現在はアーティスト側の自己満足や自信の表れとして使う言葉であり、一部のファンが受け入れるだけでも「キラーチューン」となっています。さらに欧米アーティストが使う方がしっくりきて、邦楽アーティストが使うのはどうも不自然な感があるのも事実です。
キラーチューンの由来
「キラーチューン」の由来は残念ながら不明です。言葉自体が英語という事もあり、アメリカやイギリスのアーティストが使い始めたと推測できますが、それ以上は分かっていません。因みに日本ではロックバンド・東京事変が2007年に発売したシングル曲のタイトルで、そこから浸透したとも言われています。
キラーチューンの文章・例文
例文1.最近のキラーチューンはあまりにも陳腐で情けないが、それが日本や韓国のポップソング好きには大いに受けている。
例文2.一部の変質者のようなファンが夢中で何度もYouTubeを再生した上で何億回突破と喜ばれるが、とてもキラーチューンとは形容できない錆び付いたメロディで笑ってしまう。
例文3.日本のキラーチューンとは、握手券を付けるかアニメとタイアップするか、ダンスが上手いのどれかなのでちょろいものだ。
例文4.紅白歌合戦は一年を締め括るキラーチューンだらけの歌番組だが、受信料を強制徴収して強行開催する姿勢はまるで北朝鮮のようで、厚化粧と整形を繰り返した陳腐な歌手が億マンになる手助けを大晦日にさせられる小市民にとってはまるで悪夢の祭典だ。
例文5.サブスクでキラーチューンを楽しむのが今の姿だが、結局は頭の中にはどの曲も印象が残らず使い捨てで終わり、温い歌手が天然ボケをかましつつダンスだけは激しく口パクをしては自称アーティストを気取り、最後は不良映画に出演して喧嘩と友情で喝采を浴びれば青山あたりの外車ディーラーはまたカモがやってくると嘲笑する。
「キラーチューン」の実態についての例文となります。
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キラーチューンの会話例
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この主題歌は最高だー。アニメの世界観とピッタリでテンション爆上がり。
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そんなにいい曲なんだ。
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うん。ハイレゾで細部の音も逃さず聴いているからね。その俺がキラーチューン間違いなしの大名曲と太鼓判を押すから、これは凄い事になるよ。うん間違いない。
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でも、中高生向けのアニメの主題歌でしょう? 私達もう30歳を超えているんだよ…。好きな音楽を聴くのは良い事だけど、ちょっと…。
アニメ主題歌が「キラーチューン」と喜ぶ夫とその妻の会話です。
キラーチューンの類義語
「キラーチューン」の類義語には、「ヒットソング」「キャッチー」「人気曲」「流行歌」「名曲」などの言葉が挙げられます。
キラーチューンの対義語
「キラーチューン」の対義語はありませんが、強いて挙げるなら流行的なヒットソングの対局として「オルタナティブミュージック」「エクスペリメンタル(ロック)」「実験音楽」「環境音楽」「アヴァンギャルド・ミュージック」「アートロック」などの言葉があります。
キラーチューンまとめ
「キラーチューン」は直訳すると「凄い曲」となり、美しいメロディの楽曲やヒットした曲などを指します。時代を反映した流行的なヒット曲からアーティストの代表曲という意味合いともなるので、実に幅広く「キラーチューン」が使われるのが実情ですが、日本ではまだ専門的な音楽用語として一般にまでは広まっていません。