コールレート(call rate)
コールレートは、金融機関の専門用語だと考えていいでしょう。よって、一般の人にはそれほど関係のない言葉ですが、その一般への数字とは全く違うということは知っておくべきかも知れません。コールレートの使い方や意味、この数字が出てくる状況などを解説していきます。
コールレートの意味とは
コールレートとは、金融機関同士で短期間(主に1ヶ月以内)のお金の貸し借りをする際の金利を表す言葉です。ここでいう金融機関とは、銀行や信用金庫、公庫などの預金業務を行っている機関のことを指します。消費者金融や商工ローンを始めとする、いわゆるノンバンク業者は含みません。
肝心のその金利は、基本的に自由に設定できますが、公定歩合が1つの基準とされています。最近ではそれが0.3%程度となっているので、10億円を1ヶ月借りた場合で約25万円です。しかし、この公定歩合で借りるのであれば、日本銀行から借りても同じなので(公定歩合とは、日本銀行が他の金融機関に対してお金を貸す時の基準金利です)、それより若干下げた数字に設定されるものです。
尚、1日(今日借りて、明日中には返す)だけという貸し借りになる場合には、無金利なのが通例となっており、この1日だけの貸し借りは、”オーバーナイト物”という専門用語で呼ばれます。
コールレートの由来
コールレートの由来は、電話(コール)をしている時間ほど短い期間(長くても1ヶ月程度)の貸し借りに対する金利(レート)という意味からです。
もちろんそれ以上の期間借りることも可能ですが、その場合の金利はコールレートではなく、”市場金利”と呼ばれます。
コールレートの文章・例文
例文1.あの銀行のコールレートは、公定歩合より0.05%低いらしい
例文2.コールレートでも若干の利益にはなるだろう
例文3.金融機関によって、コールレートは結構違うようだ
例文4.マイカーローンが1.9%と低金利だったが、コールレートと比べると6倍以上だ
例文5.コールレートより、以前からの付き合いのある銀行の方を選んだ
貸し付け期間が短期間のコールレートでは、それほどの利益にはなりません。あくまで入ってこないよりマシという程度ですが、それでも相手が相手だけに、安全性の高さは言うまでもありません。
また、最近ではマイカーローンや住宅ローンが1~2%と低金利で提供されていますが、それでもコールレートと比較すると、かなり高い金利なのが分かります。金融機関同士では、もっと低い金利でお金のやりとりをしているのです。
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コールレートの会話例
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給料がカードの引き落としに間に合わない!!お金貸して!!
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いいわよ。いくら?
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10万
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高いわよ。コールレートならこういうとき金利が低くていいんでしょうけど、残念ね。普通の消費者金融で借りなさい。
カードの支払いが間に合わないでいる人がお金を借りようとする会話でした。
コールレートの類義語
コールレートの類義語は、上でも挙げた「市場金利」です。この市場金利は、金融機関同士のお金の貸し借りの際の金利を表現する言葉です。
この市場金利のうち、最長でも1ヶ月程度の融資に適用されるのがコールレートです。市場金利となると、多少高くなって0.5~1%程度まで上がることも多いです。(金額や借りる期間によって異なります)
コールレートまとめ
コールレートは、短期間だからこそ安く設定されている特別金利だと考えていいでしょう。それより長い期間となると、日本銀行を利用した方が低金利のことがほとんどですが、日本銀行にも審査というものはあるので、市場金利にも注目しておかないといけません。