シキテン(Shikiten)
刑事事件をあつかう警察モノの小説を読んでいると、ときに「この言葉って、どんな意味だろう?」と疑問が浮かぶことがあります。サスペンスの世界でよく取り上げられるのが、シキテンという隠語です。日常生活ではあまり見かけないシキテン、どのような内容の言葉なのでしょうか。トリビアの泉に出かけてみましょう。
シキテンの意味とは
私たちの社会生活では、あまり見聞きすることのないシキテン。主に犯罪者などが使う言葉で、見張り役という意味があります。同じく警察内部でも、ある犯罪者をターゲットに一挙一動を監視することを陰に「シキテン」と呼ぶこともあります。また暴力団など反社会的集団が新しい事務所を開くとき・襲名披露の儀式をおこなうときに「シキテン」という業界用語を用いる場合もあります。主にダークサイドで使われることの多いシキテン、あまり関わりたくない言葉のひとつかもしれません。
シキテンの由来
シキテンは漢字で書くと「敷展」。大きなお屋敷を展望する、眺めるという語源があります。室町時代の忍者が相手の陣地を見張りするときに使った言葉…との説もありますが、由来はまだ良く分かっていません。シキテンは反社会的勢力や犯罪者、警察関係者が使う言葉ですが、現在では民間の探偵会社・調査会社でもシキテンという言葉を使っています。この場合監視しているターゲット側のお付きの人に対して、用いられることが多いようです。
シキテンの文章・例文
例文1.ターゲットはかなり厄介な人物だ、表にシキテンを多数配備している
例文2.誰か来てもわかる様にシキテンきっとけよ!
例文3.チームのシキテンとして活躍していた人物を、先ほど逮捕した
例文4.今夜シキテンが開催される模様、至急配備を増強せよ
例文5.主に言われたとおり、シキテンとしての任務を全うした
主に闇の世界で使われることが多いシキテン。大きな事件が動くときには、それを隠避しようとする力も働きます。陰の立役者となるのがシキテンなのです。
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シキテンの会話例
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このヤマはかなりでかいものになるから、犯人グループをしっかりシキテンしておけよ。
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わかりました。
絶対に目を離しません。 -
何があっても、向こうのシキテンに気づかれるなよ。
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大丈夫です。細心の注意を払います!
警察もしくは犯罪集団の中で使われる言葉なので、それ以外の一般職に携わっている人は使う機会はないかと思います。
シキテンの類義語
警察業界で用いられる言葉はシキテンの他にも、多数あります。たとえば「ウサギ」は脱走した犯人のこと。「イヌ」は警察関係者に潜り込む、敵方のスパイをあらわしています。
シキテンまとめ
シキテンは敷展とかき、見張り役の人を指した隠語です。反社会的勢力の襲名披露会として、用いられることもあります。大きな事件が起こるとき、首謀者のまわりには色々な役どころが活躍するものです。シキテンの動きを正確に見定めることも、警察関係者にとって重大な任務のひとつなのかもしれません。