スタッカート(Staccato)
「スタッカート」とは「音楽において歯切れ良くする為に音と音を区切る演奏法」です。音楽用語の中でも基本中の基本となるのが「スタッカート」で、区切るように演奏するとそれぞれの音が独立するのでまるで跳ねる様に聴こえて、より印象深くなります。ある種の簡単ながらも効果抜群の演奏テクニックが「スタッカート」なのです。
スタッカートの意味とは
「スタッカート」の意味は以下の通りとなります。
(1)音楽演奏で音符を本来の長さよりも短く演奏して歯切れよくする事。
(2)直訳した「切り離した」から、音をはっきり区切る為に断続的な感じに音を弾ませる演奏法であり、音楽用語・音楽記号の一つ。
「スタッカート」はイタリア語「staccato」で意味は「切り離した」「剥がれた」「分離した」となり、そこから音楽用語や音楽記号として楽譜の音符を本来の形よりも短く演奏する事です。「stacc.」と略され、楽譜上では上下に「・」と付けられます。これは音と音を区切るように演奏して音を弾ませるテクニックとして、ピアノやバイオリンだけでなくギターやドラムなどでも使用されています。これをさらに発展させると、音を強調して際立たせる「アクセント」と合わさって、音を区切りながらも強調する演奏「アクセントスタッカート」となります。また、通常の「スタッカート」よりも長く音を切る「メゾ・スタッカート」も音楽演奏ではよくあります。
スタッカートの由来
「スタッカート」の由来は残念ながら不明ですが、クラシックの歴史を遡ると1676年の楽曲に使用されているのが確認され、また西洋音楽の第一人者であるドイツの作曲家・バッハの初期の曲からも「スタッカート」が使用されています。
スタッカートの文章・例文
例文1.このポップソングで最も印象深いのは途中で披露されるスタッカート部である。
例文2.スタッカートを巧みに表現するには練習を繰り返すしかない。
例文3.雀の鳴き声で目覚めたが、まるで軽快なスタッカートのような音に自然と気持ちが綻んだ。
例文4.娘の楽器演奏会に出席したら、あれだけ失敗し苦労していたスタッカートを実に巧みに披露するので、親馬鹿ながらに途中で涙が出てしまった。
例文5.テクノやエレクトロニカ、或いはDJなどが短い音を連続させるテクニックもスタッカートである。
「スタッカート」を使った例文となります。
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スタッカートの会話例
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音楽用語って数が多すぎて、いつまで経っても理解できないな。
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別にプロを目指す訳じゃないんだから、楽しく音楽鑑賞する分には知らなくていいんじゃない?
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でも知っている方が専門家みたいで…。この演奏がスタッカートだからとかって、言ってみたいじゃん。
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まあ気持ちも理解できるけど、音楽用語だけ覚えても実際には弾けない訳でしょう。それなら、やっぱり不必要じゃない。
プロのように音楽用語をマスターしたい人と不要とする人の会話となります。
スタッカートの類義語
「スタッカート」の類義語には、「スタッカーティシモ」「アーティキュレーション」「ノンレガート」などの言葉が挙げられます。
スタッカートの対義語
「スタッカート」の対義語には、「レガート」「スラー」「テヌート」などの言葉が挙げられます。
スタッカートまとめ
「スタッカート」は音楽演奏で、音と音の間を区切って演奏して歯切れよくする事です。短く演奏する事でテンポも良くなり、聴き手としては軽くなる印象もあります。そんな事からクラシックの名曲だけでなく現代音楽でも様々な楽曲に導入され、音楽演奏の基本テクニックであり重要な肝となるのが「スタッカート」です。