「スリッページ」の使い方や意味、例文や類義語を徹底解説!

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スリッページ(Slippage)

投資用語の中には、ある特定の金融商品でよく使われる言葉も存在します。それが今回の「スリッページ」で、実際としてはFX取引で頻繁に見聞きしますが、株など他の商品ではあまり使われません。なぜ、その様な傾向があるのかも含めて、「スリップページ」の解説となります。

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スリッページの意味とは

「スリッページ」の意味は以下の通りとなります。
(1)FX取引の際に生じる事が多い現象で、成行注文や逆指値注文の時、指定した(発注した)レートと実際に約定したレートの乖離であり、価格差を指します。
(2)注文が通った際にしばしば発生する指定価格と約定価格のレート差。
(3)相場が激しく変動する時ほど起こりやすい、注文価格と約定価格の差で、投資家側の実質的な損失となる。

株やFXや先物などの金融商品の中でも、主にFXで多い現象であり何かと投資家から不満とされるのが「スリップページ」です。なぜFXで不満が多いのかは、取引参加者が多い事もありますが、価格変動が他の商品よりも激しいのと、国内FX業者の多くが”DD方式”を採用している事に関係してきます。”DD方式”は正式には「Dealing Desk」で、実際の取引価格ではなくそこに仲介するそれぞれの業者による独自設定価格で取引する事になります。この方式の長所は低スプレッドによる取引が可能となる事ですが、相場に勢いが出て来たり何かしらの要因で値動きが激しくなると、スプレッドが広がったり「スリップページ」も頻繁に発生するデメリットもあります。成行注文・逆指値注文ロスカットの際には、どの業者でも大なり小なり「スリップページ」が起こる傾向で、近年は業者側も顧客の不満解消の為に「スリップページ」の許容範囲の設定を設けて対応にあたっています。

スリッページの由来

「スリッページ」の由来は残念ながら不明ですが、偶発的に誕生した言葉というよりも、英単語として元々存在した、滑る・計画的通りに実行できない等の意味を持つ「スリップページ」をそのまま応用して投資用語として使い始めたと推測できます。また、日本ではFXが普及し始める2000年前後からFX業者も増えていき、必然的に投資家の間で広まっていった言葉でもあります。

スリッページの文章・例文

例文1.アメリカがFOMCで政策金利を発表する時間の前後は、スリッページが本当に酷くなりまともに約定しない。
例文2.スリッページを気にするなら、短期投資を諦めて長期投資に切り替えるべきだ。
例文3.スリッページで注文が滑りまくりの業者は、顧客も離れいずれは誰も取引しなくなるので、一刻も早く改善すべきだ。
例文4.サラリーマンの友人は、平日が祝日の場合は東京時間だけFXのスキャルをしているが、閑散相場と言う事もありスリッページは殆ど影響しないと話している。
例文5.新規注文も決済注文も、スリッページが嫌なら指値注文をするべきだ。

「スリッページ」をより詳しく掘り下げた文章です。

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スリッページの会話例

  • FXのスキャルピングをしていると、スリップページに影響され思った通りに約定しないね。

  • そんなに酷い? 私は結構、思い通りに約定するけど!

  • いやいや、滑るよ。滑りまくり。スキャルだから、少しの値動きで決済しているのに、それが上手くいかないからね。

  • もしかしたら、スマホで取引していないよね? 後は、低性能パソコンとかネット環境の悪さ、他には変動が激しい時間帯など、実は業者だけでなく投資家側にもスリップページが起こりやすい要因もあるんだよね。それらにも注意すべきだよ。

男性は「スリッページ」が多いと不満を漏らし、女性は「スリップページ」は影響しないという会話です。同じFX個人投資家でも、まったく違う感想をもらしています。

スリッページの類義語

「スリッページ」の類義語には、「スプレッド」「ボラティリティ」などの言葉が挙げられます。

スリッページまとめ

「スリッページ」とは、主にFX取引の際に起こる現象で、指定した注文価格と実際に約定する価格差の事です。通常時はあまり「スリップページ」は起こらないが、日本時間の夕方から翌朝までの海外時間や、選挙や政策金利発表など重大なイベントが発生していると市場参加者が多くなり取引金額も膨れ上がるので、特に国内業者はDD方式を採用している事も関係して、画面で見ている価格と約定された価格に差が起こりやすくなります。これを回避するには、成行注文や逆指値注文ではなく、指値注文にすると「スリップページ」は基本的には起こらなくなります。

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