ダマでやる(だまでやる)
「ダマでやる」とは「秘密で仕事を進める、未報告、内緒にする等々の”黙ってやる”という意味となるオジサン世代が使うビジネス用語」です。サラリーマンの場合は時には報告を後回しにする事もあるでしょうが、基本は先輩や上司にあれこれと報告をするのは絶対ですよね。それをしないでいて発覚するのが「ダマでやる」となるのです。秘密や内緒の程度にもよりますが、要するに一言何かを言って欲しいとして便利な言葉となっています。
ダマでやるの意味とは
「ダマでやる」の意味は以下の通りとなります。
(1)麻雀用語「ダマテン」や「黙ってやる」が転じて、周囲に内密にして物事を進めたり余計な事を言わずにタイミングを計って行動をして他の人達を驚かせる事を指すビジネス用語。
(2)周囲が知らない間に突然的に行動をする事。
”ダマ”は「”黙って”や”黙る”の略」「米や麦を炊いた中にある塊」「小麦粉を水で溶いた時の塊」で、周囲には黙って物事や計画を進めるのが「ダマでやる」です。麻雀のリーチを黙っている事から転じてオジサンが使用するビジネス用語となったようで、例えば部下が報告もなしにいきなり何かをしたり、仲の良い同期が抜け駆けのように成果を出した時に、怒りや驚きや悔しさなどの感情から「ダマでやる」となります。そこには「一言教えて」「黙ってやるな」「秘密にするな」「やられたー」等々の含みがあり、要するに部下なら怒りなどもありますが、同期なら「一言ぐらい事前に言っても良くない?」ぐらいのニュアンスといったところでしょうか。さらに深掘りするなら、黙ってやった本人がいない場で使うと陰口・悪口的になり、直感からこれから黙ってやる人に忠告的に使うと「タイミングを計っているな」「抜け駆けするな」、さらには投資用語では証券会社側が勝手に客の銘柄を処分や売買するのも「ダマテン」(黙って転売)や「ダマでやる」となります。
ダマでやるの由来
「ダマでやる」の由来は麻雀用語の「ダマテン」(黙聴)からと言われています。麻雀は後1枚で上がり状態の「テンパイ」(聴牌)になると多くの場合はリーチと周囲に宣言をするのですが、ルール上はリーチをせず点数が低くなっても上がりやすくする手法を取るのも認められているので、このリーチしないで黙っているのが「ダマテン」なのです。一昔前は麻雀好きのサラリーマンが多く、そこからビジネス現場でも使われるようになって定着したと推測できます。
ダマでやるの文章・例文
例文1.出世するにはダマでやるのに限るが、部下がダマでやろうとしたら何が何でも阻止する。
例文2.交通違反で捕まった時、警察官に向かって思わず「ダマでやるな!」と怒ってしまった。
例文3.友人は顔に出やすいので、麻雀をしていてもテンパイからダマでやるのが一目瞭然なので負ける気がしない。
例文4.ダマでやられたら倍返しどころか三倍返しになれば良いが、そんな力量は持ち合わせていない。
例文5.派遣なのでダマでやっても報告しても給料は変わらず昇進もないので、ある意味でとても気楽である。
「ダマでやる」を使った例文となります。
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ダマでやるの会話例
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ところで、それってきちんと報告したんでしょう?
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いえ、今回はダマでやろうかと…。
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ダマテンはマズいんじゃないかな? もし失敗したら後で問題になるし、責任を取らされるよ。とにかく俺だけじゃなくて課長には一言話を持っていかないと。
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分かりました…。取り合えず、自分なりに考えてみますので一旦保留でお願いします。
「ダマでやる」気持ちが強い女性社員とその先輩の会話内容となります。
ダマでやるの類義語
「ダマでやる」の類義語には「ヤミテン(闇聴)」「秘密の行動」「秘密主義」「不言実行」「沈黙は金」などの言葉が挙げられます。
ダマでやるの対義語
「ダマでやる」の対義語には「有言実行」「即リー(即リーチ)」「具現化」「目標宣言」「初志貫徹」などの言葉が挙げられます。
ダマでやるまとめ
上がれる状態の一つ前である「テンパイ」でありながら周囲に黙っている状態の麻雀用語「ダマテン」が転じて、中高年のオジサン世代が好むビジネス用語が「ダマでやる」です。周囲に何も言わずに秘密で物事を進める事などを「ダマでやる」と表現し、若者世代からは死語扱いとなっていますが大企業などでも意外と用いられているので覚えておくと便利でしょう。