デリバティブ(Derivative)
「デリバティブ」とは「金融派生商品と呼ばれる先物・オプション・スワップ取引などの総称」です。投資と言うと今ではパソコンだけでなくスマホから簡単に口座開設から取引まで対応し、投資金が不要なポイント投資が可能であったり、メールをクリックしたり簡単なアンケートに答えるだけで暗号資産を無料で貰えたりも出来てしまいます。それぐらい初心者にも敷居が低くなった投資ですが、経済や金融のニュースなどでも度々登場する「デリバティブ」とはどのようなものなのか解説させて頂きます。
デリバティブの意味とは
「デリバティブ」の意味は以下の通りとなります。
(1)株や為替や債券といった従来からある金融商品から派生して誕生した先物・オプション・スワップ取引などの総称。
(2)英語「derivative」の直訳「派生した」から、主に先物やオプション取引などの「デリバティブ取引」や「金融派生商品」を指す金融・証券用語。
「デリバティブ」は英語「derivative」のカタカナ表記で直訳すると「派生した」「派生的な」といった意味があり、基本的には金融・証券・投資用語となります。所謂「デリバティブ取引」や「金融派生商品」の事である「デリバティブ」には先物取引・オプション取引・スワップ取引に分類され、更には先物の中には株価指数先物・FX・商品先物、オプションには株価オプション・通貨オプション、スワップには金利スワップ・通貨スワップといった金融商品が含まれています。ですから逆に言うなら、投資の基本や代表である株・為替・債券・金利取引以外はほぼ全て「デリバティブ」であるとも言えてしまい、要するに少額資金でも投資可能な俗に言う「てこの原理」と例えられる事も多い「レバレッジ取引」であるFX・CFD・先物などは「デリバティブ」となります。よって、昨今なにかと世間を騒がせる「ビットコイン」などの「暗号資産」(仮想通貨)も現物取引ならレバレッジ1倍で違いますが、証拠金として預けた金額以上の何十倍や何百倍の取引をするなら「デリバティブ」という扱いになります。株でも信用取引があり最大預けた金額の3.3倍まで取引可能でこれも一種のレバレッジですが日本の場合は「デリバティブ」扱いとはせず、しかし、外国の場合は「デリバティブ」とするのでこの辺りは混乱が生じます。このような金融商品の区別を踏まえた上で、そもそもは株や債券などの従来型金融商品に対してリスク回避で誕生した「デリバティブ」なのですが、レバレッジという預けた金額の何十倍や何百倍もの取引が可能になる事から特に初心者やベテランでも一発逆転や少額で大金を掴むハイリスクハイリターンな目論見で投機対象となるケースが多々あります。投資結果が予想と反対になるとレバレッジの分だけ損失(借金)も大きく膨らむので、普通の株取引などよりも「デリバティブ」は「非常に危険」という印象が強く根付いてしまっています。しかし、株取引でも保有銘柄が上場廃止になれば無価値の紙屑になりますし、外貨預金的な外国為替でも安定通貨とされた米ドル/円も2022年は急激な円安が続いたように、そもそも投資はどれも先行きが不透明で短期・長期にかかわらず安定して儲けるのは非常に困難なのです。すると「デリバティブ」だけリスクが高い金融商品とする風潮も実は的外れでおかしく、資金をコントロールして適切なレバレッジで取引をする分には株や為替取引とリスクは同程度の投資対象に過ぎません。
デリバティブの由来
「デリバティブ」の始まりは古代ギリシャでオリーブに関する権利を売買したオプション取引が始まりとされています。その後、先物取引など現代にも通ずる金融商品の多くはオランダが17世紀に開発し、日本でも江戸時代である1730年に大阪でコメの先物取引が始まります。現在の金融派生商品としての様々な「デリバティブ商品」は1980年代から1990年代にかけてアメリカで誕生したのが多く、そこには金融自由化や世界が金融マーケットに注目をして規模が加速度的に増えていったのが影響をしているようです。
デリバティブの文章・例文
例文1.高校を中退してからデリバティブ取引で日銭を稼ぐ気楽な生活を続けてきたが、ある時に調子に乗ってレバレッジをいつも以上にして取引したら相場が暴落し、損切をしようと焦った瞬間にパソコンが壊れ半年分の利益が全て一瞬で吹き飛んだ。
例文2.仕事のストレスが極限に達したら、会社のトイレに籠りスマホからデリバティブで大損して阿鼻叫喚の断末魔を叫ぶスレッドや動画を見て、俺はまだ運がいいと敗者から正気を貰っている。
例文3.投資は結局のところ業者が勝つようになっているので、デリバティブや信用取引のリスクをネット動画や営業マンから長々と聞くほど馬鹿らしい事はない。
例文4.YouTubeにはデリバティブで簡単に毎月何百万も儲けたと平気で大嘘を吐く詐欺師が溢れ、彼らに共通するのは高級外車を自慢しては取引業者を勧誘する手口なので騙されてはいけない。
例文5.なけなしの30万をデリバティブと競馬に注ぎ込んでカイジのように悪魔的な勝負を挑んだのは良かったが、なぜウシジマ君のような闇金に返済する日々が続くとあの時に気付かなかったのだろう。
「デリバティブ」を使った例文となります。
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デリバティブの会話例
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随分と眠そうな顔をしているね。
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2時間ぐらいしか寝てないんですよ。
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そんなに遅くまで何していたの?
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実は今、投資に夢中なんです。FXやCFDとかのデリバティブ取引って24時間パソコンやスマホで投資できちゃうから、つい今がチャンスだって取引を続けていると…、気が付いたら深夜なっていて。
職場にて「デリバティブ取引」に夢中な女性と同僚男性の会話内容です。
デリバティブの類義語
「デリバティブ」の類義語には「通貨オプション」「債券デリバティブ」「証拠金取引」「投機取引」「裁定取引」「先物商品」「金融デリバティブ」「天候デリバティブ」「先物オプション取引」「日経平均先物」「信用取引」「ヘッジ取引」などの言葉が挙げられます。
デリバティブの対義語
「デリバティブ」の対義語には「現物」「現物取引」「現物株取引」などの言葉が挙げられます。
デリバティブまとめ
投資の中で株や債券や投資信託など「金融商品」から派生したよりリスクが高い先物やオプション取引などは「金融派生商品」から「デリバティブ」と呼ばれています。「金融商品」は基本的にレバレッジなしの現物取引ですが、「デリバティブ」の場合は少額資金でも何倍や何十倍もの取引が可能になる事から「ハイリスクハイリターン」な商品ですが、本来は「金融商品」のリスク回避のヘッジとして誕生したものです。