ニアリーイコール(nearly equal)
今回は「ニアリーイコール」についてです。初めて聞く方でも、「イコール」という言葉は算数や数学の授業で使ったことがあると思います。イコールと似ているから、数学の場面だけで使う用語なのかな?と思われるかもしれませんが、最近ではビジネス用語としても用いられることが多くなってきました。とはいえ、そこまで難解な用語ではありません。意味についても分かりやすく解説しますので、早速みていきましょう。
この記事の目次
ニアリーイコールの意味とは
「ニアリーイコール」は「ほとんど等しい」という意味を表します。
等しいことを表す英単語「equal」の前に、ほとんど、ほぼ、という意味の「nearly」がついています。直訳すれば「ほとんど同じ」。全く同じとは言えないけれど、誤差のレベルでしか違いがないような場合に使われる用語です。
ニアリーイコールの由来
元々は数学で使われていた概念に由来します。数学では「真の値(実際の数値)」に近い値のことを「近似値」と呼び、2つを区別します。「近似値」にはいわゆる概数なども含まれ、これを表記するために「ニアリーイコール」を使います。記号は「≒」。よく知られている等号「=」の上下に2つ点が加わった形になっています。近似値を用いるもので代表的な例は円周率です。これは、「3.141592...」という割り切れない数を「3.14」という近似値で表記し計算を単純化しているのです。このように数字から無視できる程度の誤差を排除し、把握しやすくスマートに表現するために用いられてきたのがこの「ニアリーイコール」なのです。そして、最近では数学以外の分野、例えばビジネスの場面であっても、非常に近似した事象であることを表現するときの用語として使われるようになってきています。
ちなみに、日本では「≒」が一般的ですが、国際的には「ニアリーイコール」は「≈」の記号で表記されることが多いです。
ニアリーイコールの文章・例文
例文1.AとBのアイデアはニアリーイコールだ。
例文2.この新製品の性能は従来のものとイコールほどではないにせよ、ニアリーイコールだ。
例文3.日本の人口は、ニアリーイコール1億2千万人だ。
例文4.従来品とニアリーイコールな製品では、この激しい市場競争は勝ち残れない。
例文5.人間のDNAの塩基配列は、構造だけ見ればチンパンジーのものとニアリーイコールだ。
近しいという意味で使われる事が多く、例文もそういった意味合いのニュアンスが多くなっており、最近はビジネスシーンでも使われる事が多くなってきていますので、しっかりと覚えておくといいかもしれません。
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ニアリーイコールの会話例
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「ニアリーイコール」は、大体同じっていう意味だよね?
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そうそう。ニアリーが大体で、イコールが同じって意味だね。
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わざわざ、「ニアリーイコール」って単語を使う意味はあるの?
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もちろんあるよ。数値では測れないこともあるし、本当の数値に拘るよりわかりやすくした方がいい時も多いからね。
意味を初めて知った友人との会話です。ポンとイメージが湧かない人もいますが、言葉の意味を伝えるとスムーズに使いこなしてくれるのではないでしょうか。
ニアリーイコールの類義語
二アリーイコールの類義語としては「紙一重」「似たりよったり」「瓜二つ」などが挙げられます。
ニアリーイコールまとめ
世の中には、完全にイコールなものは少ないでしょう。見つけることの方がが難しいかもしれません。似たような物事も、細かいところは違っていたり、見方を変えればどこかしら違う面があったりします。こういう世の中では、イコールよりもニアリーイコールのほうが事実を正確に表せることが多いでしょう。誤差の範囲で違いがある場合に「この2つはイコールだ」と言いきってしまうよりは、「この2つはニアリーイコールだ」と言ったほうが物事を正確に捉えているような印象を持たれやすいと思います。