ニヒリズム(にひりずむ、nihilism)
皆様は「ニヒリズム」という言葉はご存知でしょうか?あまり日常的な言葉ではありませんが、哲学の一つで小説では良く出てきます。今回はそんな「ニヒリズム」について徹底的に解説していきます。
ニヒリズムの意味とは
「ニヒリズム」とはこの世の何事も真理や価値といったものは存在せず、何もないという考え方のことを言います。
この考え方を根本に、生きることに絶望し、流れに身を任せる態度になる消極的な使われ方と、全てに価値はないと割り切り、自分もその無価値なものを生み出すことで強く生きようとする積極的な使われ方があります。
世の中は全て嫌なものだとする「ペシミズム」と混同されやすいですが、「ニヒリズム」肯定的な意味も導けることから、同一ではないので注意しましょう。
ニヒリズムの由来
「ニヒリズム」はもともと1733年ドイツのフリードリヒ・ハインリヒ・やコービという人物の書いたラテン語の書物で使われており、無価値になってしまった出来事という意味で使われていました。
そこから心理学者のニーチェがニヒリズムを取り上げて強さのニヒリズム、弱さのニヒリズムと分類しました。さらに哲学者ドナルド・A・クロスビーは政治的、道徳的、認識論的、宇宙論的、実存的と5つのニヒリズムに分類しました。
現代社会では、人間のぞんざい価値はなく、最後には死ぬだけのものと考える実存的ニヒリズムが主流で使われます。
ニヒリズムの文章・例文
例文1.彼はクールで、現実的な発言しかせず、冷笑的な態度をみるとニヒリズムな考えを持っていると言える。
例文2.ニヒリズムは直すものではなく、うまく付き合っていくことが大事だ。
例文3.今の日本には民意が範囲されない状況にニヒリズムの雰囲気が漂っている。
例文4.ニーチェは「神は死んだ」という表現でニヒリズムを表した。
例文5.私は多くの経験をへて、ニヒリズム的な考え方をするようになった。
「ニヒリズム」は思想、考え方を表す言葉です。
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ニヒリズムの会話例
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どうしたんだい、すごくやつれた顔をしているじゃないか。
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僕は気づいたんだ、、、なにをやったって結局意味はないし、結局人間は死んでしまうのだから頑張らなくてもいいんじゃないかって。
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すごくニヒリズム的考えだね。確かに君のいう通り何事も意味はないのかもしれない。けどそれが自暴自棄になる理由にしなくてもいいんだよ。何かあったんだろ?
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うん、実は仕事がなにもうまくいかなくて落ち込んでいたんだ。相談にのってくれるかい?
「ニヒリズム」を用いた友人同士の日常会話です。
ニヒリズムの類義語
「ニヒリズム」に関連する言葉として、「虚無主義」「ペシミズム」などがあります。
ニヒリズムまとめ
今回は「ニヒリズム」という言葉について詳しくご紹介していきました。
「ニヒリズム」はその特徴的な考え方から小説だけでなく、アニメや映画などの作品でキャラクターとして多く描かれます。
是非いろんな作品から探し出してみてください。