ネグレクト(neglect)
「ネグレクト」は小児虐待が叫ばれるようになった昨今、より深刻を増す言葉として注目を集めています。具体的には、1990年代後半から問題視され、2000年代に入るとネットでの情報普及や拡散も相まって、子供への虐待や育児放棄が大きな社会問題であると認知されていきました。それでは、そんな「ネグレクト」について、解説をさせて頂きます。
ネグレクトの意味とは
「ネグレクト」の意味は以下の通りとなります。
(1)子供や障碍者や高齢者などへの無視、蔑ろ、放置、怠る行為や行動。
(2)子供などに対する保護や養育の放棄、精神的や医療的なケアをしない。
(3)幼児や高齢者など社会的弱者に対し、義務を果たさず放任する。
一般的には幼児だけに対する育児放棄が「ネグレクト」と誤解されていますが、実際には更に高齢者や障碍者に患者、さらにペットなども含めた虐待が「ネグレクト」です。「ネグレクト」の種類は、児童虐待・障碍者虐待・高齢者虐待・患者虐待があり、特に子供に対しては育児放棄・育児怠慢とも言い、ペットの飼育放棄も問題となっています。
児童虐待に関する法律として「児童虐待防止法」が2000年に制定され、さらに2004年にはより厳しく改正が行われました。この法律による児童虐待の定義としては、18歳未満を児童扱いとし保護者による以下の行為となります。
(1)身体への暴行。
(2)児童へのわいせつ行為と、わいせつ行為をさせること。
(3)心身の正常な発達を妨げる減食・長時間の放置。
(4)保護者以外の同居人による前記の行為と、その行為を保護者が放置。
(5)著しい暴言・拒絶的対応・著しい心理的外傷を与える言動を行うこと。
この定義により、ネグレクトや児童虐待が明確になり、学校などの教職員や医師や弁護士などは、早期発見の努力が求められています。
ネグレクトの由来
「ネグレクト」の由来は、ラテン語の「無視する」を意味する言葉「neglegunt」とされています。この言葉がアメリカでは「neglect」になり、徐々に現在の意味として定着をしました。
ネグレクトの文章・例文
例文1.隣の家から、子供の泣き声が毎日のように聞こえる。これはネグレクトではないのか心配だ。
例文2.ネグレクトなど社会の大きな問題に興味があり役立ちたいのが、大学進学を目指した理由だ。
例文3.ネグレクトな両親には、重い罰則を求める。
例文4.ネグレクトで育っても、必ず不幸になるとは限らない。子供の力が未知数であり、将来は誰にも分からない。
例文5.可愛いと安易にペットを購入し、それで育てられないのもネグレクトになるので気を付けるべき。
「ネグレクト」の例文は、注意喚起や現在の深刻な問題とするのが多くなります。
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ネグレクトの会話例
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ネグレクトの情報を入手すると、何か不安にならない?
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えっどうして? もしかして、自分がそのような虐待をするのではと不安なの?
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そうなんだ。自分は立派な父親になれるか、自問自答を繰り返し、それで怖くなるんだよね!
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そんな人は、絶対にならないから大丈夫! それより、結婚できる彼女もいないのに、今から子供の心配をするの(笑)
将来「ネグレクト」をしないか心配する男性と、それよりまずは彼女を作るべきという会話です。
ネグレクトの類義語
「ネグレクト」の類義語には、「毒親」「セルフネグレクト」などの言葉が挙げられます。
ネグレクトまとめ
「ネグレクト」は1990年代後半から問題視され、近年は特に両親や片親からの子供に対する虐待が年々顕著な印象があります。子供に対する育児放棄などだけでなく、他にも児童虐待や高齢者、障碍者、患者、ペットなどを含めた全ての虐待行為が現在の「ネグレクト」です。児童虐待防止法も制定されていますが、それでも現実的には発覚が遅かったり、子供などを守り切れていないのが実情です。