バラす(ばらす)

「バラす」とは「機械関係なら解体や設計図、ヤクザなどアウトロー系なら人殺しや盗品の転売、人間関係では秘密の暴露などの事」です。非常に使いがってが良く専門用語のような響きすら感じられる「バラす」や「バラシ」は、状況次第では恐怖を感じる時もあれば肉体労働となる事もあり、説明する側からすると大変厄介でもあります。

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バラすの意味とは

「バラす」の意味は以下の通りとなります。
 (1)形ある物を解体してばらばらにする。
 (2)人を殺す。
 (3)秘密を人に知らせる。暴露。暴く。
 (4)不法に売り払う。犯罪行為として人の物を勝手に売り飛ばす。
 (5)魚を釣り上げる途中で針から落ちて逃がしてしまう事。
「バラす」は上記の様に複数の意味がある言葉です。どれもその業界の専門用語的な意味合いがあり、最も一般的なのは解体・工事現場などで使われる足場を解体・分解する事や、故障した機械などを修理する目的で部品をばらばらにする「バラす」(バラシ)で、またその流れから機械設計では部品図を「バラシ」と呼びます。次に有名なのはヤクザ映画やアウトロー系小説などではお馴染の人殺しも「バラす」で、親分や若頭が子分に「バラしておけ」と命令したら殺すのはもちろんながら死体処理もしておけというニュアンスになります。これら以外では、令になり何かと世間を騒がせる強盗団などの場合は「バラす」は盗んだ物を裏ルートを使って売り払い現金化する行為、友人などの秘密を暴露する事、釣った魚を直前で取り逃がすのも「バラす」です。他にも「安売り」「米相場の思惑で売買する事」に加えて、イベント業界では予定のキャンセル、映画やドラマの撮影現場では機材やセットの片付け、役者など芸能業界用語では芝居の終演なども全て「バラす」と言われています。

バラすの由来

「バラす」の由来は残念ながら不明ですが、文献としては三味線を使った江戸時代の伝統音楽「浄瑠璃」の「加増曾我」などに文言が記されています。「加増曾我」では「殺す」という意味で用いられているので、推測ですが「バラす」は元々は「人殺し」という意味が始まりでそこから時代に応じて様々な意味が後付けされていったのかも知れません。

バラすの文章・例文

例文1.玄関を開けたニートの兄はその場に立ち尽くし、両手を震わせながら「バラすしかなかったんだ」と顔を青ざめながら口走ったので、遂に人を殺めたのかと途方に暮れたら夢の中の出来事でホッとした。
例文2.これで芸能人に近付けるとコンサートスタッフの仕事に就いたが、会場の設営やバラす作業は想像以上の苛酷な肉体労働で三日もしないで逃げ出す決意をした。
例文3.芸能人の秘密をバラすと議員に当選したら、ろくでもない言い訳と三流タレントのゴシップばかりで本当に始末に終えない人も世の中にはいるものだと思い知った。
例文4.初めて盗んだランクルをバラすのに気が動転し急いで目的地に向かっていたら信号無視をしてきたレクサスと事故を起こしてしまい、途方に暮れていたら運転手の若いZ世代がヘラヘラとスマホで動画撮影を始めて謝罪もしないので、頭に血がのぼり胸ぐらを掴んで悪い事をしたら謝れと説教をしてやった。
例文5.地場の機械メーカーに就職したら一日中CADを睨みながらバラシの図面作製ばかりやらされ、このまま誰とも会話をしない日々が続けば仕事終わりにストレスから誰かを「バラす」のではと殺意が芽生えるほど鬱憤が溜まっている。
「バラす」を使った例文となります。

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バラすの会話例

  • 質問者アイコン

    俺は脅しには屈しないぞ!

  • 回答者アイコン

    そんな強気になっていいんですか? 私が奥さんにバラすと、困るのは部長の方じゃないんですか?

  • 質問者アイコン

    君は卑劣な手を使うな…。分かった、金なら用意するから…。頼むから家族にバラすのだけは止めてくれないか。この通りだ。

  • 回答者アイコン

    もし弁護士や警察に相談したら、あの事を全てバラしますからね。

職場の女性が上司である部長を脅している内容です。

バラすの類義語

「バラす」の類義語には「分解」「解体」「やる」「片付ける」「黙らせる」「眠らせる」「暴露」「洩らす」「漏えい」「売り捌く」「転売」などの言葉が挙げられます。

バラすの対義語

「バラす」の対義語には「合体」「結合」「生かす」「助ける」「隠蔽」「秘匿」「買い戻し」「買い返す」などの言葉が挙げられます。

バラすまとめ

暴露・人殺し・機械等の分解・盗品の転売・図面作製など多様な意味がある言葉が「バラす」です。真っ当な表社会と裏社会の両方でまったく違う意味として使われるのはかなり珍しいので、興味深い隠語めいた言葉として覚えておく必要があるでしょう。

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