パース(Perspective)
「パース」とは「住宅や建物などをイメージしやすいように描いた『透視図』や『立体図』」です。恐らくは建築業界が最も「パース」を使うと思いますが、今ではそれ以外にもデザイン系やイラスト系として様々な物のデザイナーや漫画家なども立体的な絵を「パース」と言うのではないでしょうか。それぐらい遠近法を用いた立体物を描く手法が「パース」となります。
パースの意味とは
「パース」の意味は以下の通りとなります。
(1)英語表記「perspective」の略語で直訳から「遠近法」「透視図法」「遠近感」「景色」「見方」「視点」「全体像」など。
(2)建築・不動産・デザイン用語で、建物の外観や室内を立体的な絵にして遠近感を表現する手法の総称。
(3)「パースペクティブ」も同義。
「パース」は英語表記「perspective」の略語で直訳から「遠近法」「透視図法」「遠近感」「景色」などの意味がありますが、日本では主に建築・不動産・デザイン業界の専門用語で、住宅や室内や建物外観などを想像しやすいように立体で描いた「透視図」や「完成予想図」です。これは遠近感のテクニックを使う事で近くの物を大きく遠くの物は小さくする事で立体感がある図になるので、例えば不動産なら住宅設計のイメージやプレゼン、デザインならイラストに視覚のインパクトを与える為に用います。「パース」には基準となる消失点を1つ使って描く建物などに多い「一点透視図法」、消失点を2つ使い漫画の背景で多い「二点透視図法」、消失点を3つ使い立体感がより強調される「三点透視図法」があります。特に部屋のインテリアなどはベッド・ソファー・テレビ・テーブルなどの配置を「パース」にするのが常識なので、専門用語として業界の人には広く知られています。
パースの由来
「パース」は15〜16世紀に活躍したイタリアの天才画家・レオナルド・ダ・ヴィンチが用いた「透視図法」が始まりとされています。正確にはその前から「透視図法」があったともされていますが、ダ・ヴィンチが飛躍的に向上させて現在にもその技法が活かされています。言葉としてはイタリア語の「見通し」や「展望」を意味する「prospettiva」が由来です。
パースの文章・例文
例文1.念願のマイホームを有名な一級建築士さんにお願いし、遂に今日がパースのデザイン画などを見せてくれる約束の日で楽しみにしていたが、朝から台風が直撃し延期となって先行きが不安になった。
例文2.子供の頃から漫画やアニメが好きだったが、最近は本気で漫画家になりたい気持ちが強くなり普通に作品を見ていてもパースなど絵が気になってしまうようになった。
例文3.今ではコンピューターで簡単にパースが描けて便利な世の中になった。
例文4.店舗デザインもAIが最適なパースを提供し、お客は好みのものを選んだり、不満なら新しい注文をお願いすればあっという間に新規パースを提案してくれる。
例文5.住宅の平面図ではパースの迫力は確かにないが、逆に間取りや広さなどが簡潔に分かるメリットもあるので両方を見てイメージを膨らませるべきだ。
「パース」を使った例文となります。
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パースの会話例
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仕事? 仕事はデザインの専門学校に通っていたから、そのままインテリアデザイナーになって。昨日も何枚もパースを描いて大変だよ。
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デザインを専攻していたの? だからパースとか知っているんだ。実は私は売れない画家なの…。
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へー、そうなんだ。何だか似た者同士だね。こうして婚活イベントで知り合ったのも何かの縁だし、もっといろいろと会話したいな…。
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ごめんなさい。実はもう決めた人がいるので…。
婚活イベントに参加した男女の会話内容です。
パースの類義語
「パース」の類義語には「CGパース」「図面」「製図」「青写真」「立面図」「グランドデザイン」「シノグラフィー」「設計図」「遠近画法」「透視図法」「透視画法」などの言葉が挙げられます。
パースの対義語
「パース」の対義語には「平面図」「正投影図」「断面図」などの言葉が挙げられます。
パースまとめ
以上が建築やデザインで使われる立体感を描くテクニック「パース」についての解説でした。平面の場合は空間的な配置がどうもイメージしづらく、そこから特にお客さんに提示する場合は「パース」が好まれています。また、漫画や他のデザインも同様に「パース」をする事が多いですが、全体配置などは立体よりも平面で描いた方が把握しやすいので本来なら「パース」と「平面図」の両方を見せるのが仕事の出来る人なのでしょう。