ファウンドリ(Foundry)
「ファウンドリ」とは「スマホなどのデジタル機器の中核となる部品である半導体の製造を専門とする企業や工場」です。かつてのバブル期や90年代は日本でも半導体産業に力を入れ、各メーカーが独自に製造をして世界を席巻するほどの栄華を極めていました。しかし、時代の流れはとても早く、現在は台湾企業や一部アメリカ企業が半導体を独占し、日本は大きく遅れてしまったのです。そこには各電機メーカーが独自に半導体を製造する日本式よりも、現在の半導体を専門とする企業「ファウンドリ」の方が効率良くて性能も優れていたのです。
ファウンドリの意味とは
「ファウンドリ」の意味は以下の通りとなります。
(1)半導体メーカーから委託を受けて半導体チップを製造する企業や工場。
(2)工場を持たない会社である「ファブレス」に対して、特に半導体の製造生産を専門にするメーカーの呼び名が「ファウンドリ」となる。
(3)「ファウンダリ」「ファブ」「ファウンドリー」「ファウンドリーサービス」も同義。
「ファウンドリ」は直訳すると「鋳造所」「鋳物工場」「鋳物造り」で、それが最近のビジネス現場やIT用語として「半導体チップを製造する企業や工場」の事になります。半導体はパソコンだけでなくスマホやテレビに冷蔵庫や車など、日常生活で用いる様々な製品に組み込まれているのは周知の事実ですが、これがコロナ禍の影響もあり世界的に深刻な不足となり注目を集めるようになったのが半導体製造の「ファウンドリ」です。簡単に言えば「半導体チップ製造の専門企業や工場」で、台湾に集中しているのが特徴となります。かつては日本国内でも「半導体ファウンドリ」は活気がありましたが、現在は世界的なシェアは大きく落ち込んでいます。理由として膨大な設備費や他社設計の半導体製造で後れを取った事で、フットワークの遅さが致命的となったようです。
ファウンドリの由来
「ファウンドリ」の由来は残念ながら不明です。半導体製造の歴史は18世紀頃の照明や電池の登場が大きく関係をして、その後はテレビやビデオデッキなどが主流となりますがアナログ時代は産業的には緩やかでした。しかし、1990年代から携帯やパソコンなどが一気に普及し出すデジタル社会に突入すると半導体製造もそれぞれの製品に対応する世代交代が非常に早くなり、次第に各メーカーが独自に生産をするのは難しくなり、現在の専門的に製造のみを行うスタイル「ファウンドリ」が定着をします。
ファウンドリの文章・例文
例文1.今後も慢性的な半導体不足が続くので、ファウンドリの重要度は増すばかりだ。
例文2.ファウンドリは台湾が主流だが、日本も政府指導で対応しようとしている。
例文3.最近ではファウンドリ寡占が世界的な問題にもなっている。
例文4.半導体を国家戦略としてファウンドリをどこに建築するかで、その地域の経済にも大きく影響を及ぼす。
例文5.ファウンドリメーカーで働ければ、将来的にも安定した生活が手に入ると約束されたも同然だ。
ビジネス用語として「ファウンドリ」を使った例文です。
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ファウンドリの会話例
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ゲーム機が売ってないし、車も納期が遅れているし、これでも本当に先進国かよ。
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随分と嘆いているわね。でも、どれも買わないあなたには関係ないじゃない?
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それを言ったらお終いだよ。でも、半導体不足が原因なんだから、ファウンドリから撤退した日本は愚策という事なんだよ。
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でもそれを言ったら、日本だけでなく欧米各国もファウンドリの影響力を見誤ったのよね。
半導体製造や影響力について男女が会話をしています。
ファウンドリの類義語
「ファウンドリ」の類義語には、「ファウンドリ企業」「半導体工場」などの言葉が挙げられます。
ファウンドリの対義語
「ファウンドリ」の対義語には、「ファブレス」「ファブレス企業」などの言葉が挙げられます。
ファウンドリまとめ
「ファウンドリ」は元々は鋳造所や鋳物造りという意味合いですが、現在は半導体を専門に製造する企業や工場の事であり、又、半導体に特化したビジネスモデルも指します。近年は深刻な半導体不足が世界的な問題ですが、そんな社会事情もあって「ファウンドリ」に大きな注目が集まっています。