フェティシズム(Fetishism)
「フェティシズム」とは「社会常識からは理解されない性的嗜好で、異性が身に着けた物などから強く興奮したりする性癖」です。人それぞれ趣味や考え方が違うように、性癖や欲求も千差万別なのです。しかし、声を大にして主張をすると不審がられるから日常では抑圧しているので、その我慢や鬱憤が何かの拍子で解放されると爆発をするのでしょう。スケベ心とは宇宙よりも大きいと思いしらされる「フェティシズム」の解説となります。
この記事の目次
フェティシズムの意味とは
「フェティシズム」の意味は以下の通りとなります。
(1)性的興奮を引き起こす特定の癖であり、異常性欲や性的倒錯の一つ。
(2)超自然的な霊威や呪力を神聖視する呪物崇拝や物神崇拝の事。
(3)性的対象者である異性の髪や足など体の一部や身に着けた下着や使用品などに異常な執着を見せる偏愛行為。
(4)略した「フェチ」や「フェチズム」も同義。
「フェティシズム」は物神や呪物という意味のフランス語「フェティッシュ」、又は護符や呪具という意味のポルトガル語「フェティソ」から誕生した言葉で、そこから呪物崇拝や物神崇拝ともなりますが、現代はより拡大解釈され特に異常性欲や性的倒錯の一種として語られる言葉となっています。そもそもの呪物崇拝や物神崇拝は文字通りにある特定の物を特別な力があると神聖視するもので、具体的には刀・石・骨・貝殻など何でも良いのですが大昔はこれらを魔除けや神が宿ると絶対視して大切に扱っていたのです。それが本来の「フェティシズム」ですが、19世紀後半になると現代と同じ感覚で異常性欲の同性愛・サド・マゾ的な並びで括られるようになります。ですから典型的な例である男性が女性の下着に興味を示したり、卒業式で学生服のボタンなどを渡したり欲するのもある種の「フェティシズム」による欲求や衝動ともなります。しかし、逆に言うなら異性或いは同性にでも興味を持つのは健全であり当たり前ともなるので、自分でコントロールできない異常な執着を「フェティシズム」とするのが正しく相応しいようです。恋人やパートナーに好みの下着を着せたりプレゼントされるのは両者間で合意があれば特別問題ではありませんが、それがエスカレートして他人が洗濯で干してある下着まで盗むようならいくら性的倒錯といっても犯罪行為になります。よって、異常性欲といっても犯罪や迷惑をかけていない趣味の範疇で収まるなら、どんなに変態性欲だとしても大騒ぎする必要はないのでしょう。ですが、性欲や興奮とは限度や限界がないところもあり、昨今はそのコントロールが難しく苦しむ症状を訴える心の病気「フェティシズム障害」や「性嗜好障害」も大きな問題となっています。例えば最初は普通に(同年代の)恋人へ関心があったのに、別れをきっかけに彼女へ似た人形を執着し始め、次には幼少期の彼女を求めて小児性愛に走るというパターンもあります。最も多いのは男性の電車での痴漢や盗撮行為で、これらは毎日のようにニュースで報道されても一向に終わる気配はなく、それだけ異常性欲な「フェティシズム」とは現代社会に蔓延る闇となっています。
フェティシズムの由来
「フェティシズム」の語源としての由来は上記したフランス語「フェティッシュ」とポルトガル語「フェティソ」からで、それをドイツの精神科医で医学者リヒャルト・フォン・クラフト=エビングが1886年に著書「性的精神病理」で発表したのが始まりとされます。
フェティシズムの文章・例文
例文1.健全な性欲と異常性欲の垣根も実は時代による判断とされ、ひと昔前ならフェティシズムとされる部分も今では多様性の尊重で認められるところもある。
例文2.都内で朝の通勤電車に乗り込むと、どいつもスマホのニュースやLINEを眺めるフリをしたフェティシズムな仮面をかぶった連中の集まりで怖くなる。
例文3.患者の悩みに向き合う精神科医もメンタルがボロボロになるので、休日は魂を解放すると県外でフェティシズムに走る人が多いそうだ。
例文4.ファッション業界ではフェティシズムな洋服がこれからのトレンドだそうだが、無関心な自分のような陰キャラには欠伸が出る話題だ。
例文5.ネットでこれだけ性が簡単に手に入れば、よりマニアックで誰も知らないだろう過激なフェティシズムに浸透する気持ちも理解できる。
「フェティシズム」を使った例文となります。
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フェティシズムの会話例
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昨日電車に乗っていたら、痴漢と間違われて…、っとに最悪だったよ。
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よく誤解が解けましたね。一度疑われたら誤解を晴らすのは難しいじゃないですか?
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俺ってどうやら痴漢顔なんだよ。他の乗客が怪しいってマークしていたみたいで、それが逆に無実を証明する事になったから複雑だよ。
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でも良かったじゃないですか。それにしても痴漢顔ってウケる。どうせならフェティシズム顔の方が似合っていますよ。
痴漢に間違われて腹立たしい男性と知人女性の会話となります。
フェティシズムの類義語
「フェティシズム」の類義語には「サディズム」「マゾヒズム」「マニア」「コレクター」「オタク」「愛好者」「倒錯的」「変態」「異常性欲」「歪んだ性欲」「偏愛」などの言葉が挙げられます。
フェティシズムの対義語
「フェティシズム」の対義語には「ノーマル」「ストレート」「博愛」「仁恵」「フィランソロピスト」「博愛主義」などの言葉が挙げられます。
フェティシズムまとめ
恋人やパートナーだけでなく好みの異性の髪や下着や持ち物などに異常な性的関心を持ったり執着するのが「フェティシズム」です。本来は性的な意味ではない言葉でしたが、現代は社会常識から外れた性的嗜好で使うことが多く、サドマゾやマニア的なコレクターなど特殊な世界やそんな趣味嗜好を「フェティシズム」としています。