ブラック企業(ぶらっくきぎょう)
ブラック企業とは長時間労働やサービス残業を強要したり、パワハラ、セクハラ、モラハラなどが横行して常習化している会社を指す言葉です。ブラック企業という言葉は、近年よく聞かれるようになりましたが、実は、結構昔から登場していた言葉です。近年特にワークライフバランスが叫ばれている中で、社会問題として取り上げられいるという側面もあるでしょう。ブラック企業の意味や由来、意味、類義語、反義語についてもわかりやすく解説をしていきます。
ブラック企業の意味とは
ブラック企業とは、労働者に対して、労働基準法を無視した長時間労働やサービス残業を強いている会社や、パワハラやセクハラが常習化しているような会社のことを指して使う言葉です。そのような”ろくな会社ではない”と考えていいでしょう。
この言葉は、元々は”反社会的組織と関係がある(疑いのある)会社”という意味の言葉でしたが、1990年代になって、先の説明の意味で使われる言葉となっています。現在では、ほとんどの場合でこの意味だと解釈して構いません。
ブラック企業の中には、長時間労働による過労死や残業代の未払い、更にはパワハラなどが大きな問題となり、世間のニュースとして扱われた会社がいくつかありますが、それは氷山の一角に過ぎないと言われており、実際には、誰でも名前を聞いたことがある大企業から、街の中小企業に至るまで、かなりの数のブラック企業があると考えられています。特に問題になったのは、2016年の秋に当時電通に勤めていた高橋まつりさんが自殺をしてしまった件でしょう。電通という日本を代表する大手企業でこういったショッキングな事件があった事で、大きな世論を変えるうねりとなったは間違いないでしょう。
ただ最近の若者の風潮として、「自分の意にそぐわない事」「自分の仕事や人間関係がうまくいかない事」も総じてブラック企業といっている傾向もあり、これは企業に問題があるケースだけではなく、本人に問題があるケースも多いのです。確かなエビデンスがない限り軽々に自社や他社をブラック企業と評価するのは避けた方が賢明でしょう。
ブラック企業の由来
ブラック企業という言葉は、ブラック(黒)=悪いというイメージから作られました。元の意味(反社会的組織~)は正にそれで、現在の意味は、”内容がブラック”だという意味で使っています。
ブラック企業の文章・例文
例文1.有名なブラック企業だと言われている会社のランキングがあると聞いた
例文2.友人が会社を辞めたと聞いたが、理由はブラック企業だったかららしい
例文3.入社して、初めてブラック企業だということが分かった
例文4.例え就職に困っても、ブラック企業だけには入社したくない
例文5.昔は違ったのに、最近ではまるでブラック企業のようになってしまった
近年では、毎年”ブラック企業ランキング”なるものが有志団体によって発表されるまでになっています。それだけブラック企業には世間の関心が高まっており、以前はそうでなかった会社が、今ではそのようになってしまったという例も少なくないようです。
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ブラック企業の会話例
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就活をしているけど、この求人はなんだかおかしい気がするな。
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どれどれ…明るく楽しい職場で未経験でも高収入!随分怪しいキャッチコピーだな。
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なんだか怖いな…これが世に言うブラック企業の可能性が高いかもしれないな…
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労働環境が悪くて人が集まらないと、こういったキャッチーな言葉で人を集めるしかないのかもしれないね。
みな誰しもがブラック企業にだけは就職したくないと思うでしょう。ですが、行為が日常的に行われることによって感覚が麻痺してしまうのです。みなさんも気を付けたほうがいいでしょう。
ブラック企業の類義語
ブラック企業の類義語としては「グレー企業」があります。これは、”ブラック”とまではいかないまでも、それに類似した点が多々ある会社のことです。またブラック企業では「パワハラ」「サービス残業」などが形骸化しているケースもあります。
ブラック企業の対義語
ブラック企業の対義語としては労働基準法を遵守して、コンプライアンスが守られている会社である「ホワイト企業」があげられるでしょう。
ブラック企業まとめ
ブラック企業は、正にろくでもない会社だと表現していいでしょう。しかし、その中に居る人からは、なかなかそれだという声も挙げられない(それによる仕返しなどが怖いなどの理由で)為、なかなか世間にその会社がブラック企業だと分かってもらえないことも少なくないのが現実です。