プロトタイプ(Prototype)
「プロトタイプ」は開発などの仕事と関わり深いなら、当然知っている専門用語です。その一方、大半の人にとっては、好きな商品の完成前や試供品としてニュースなどで見聞きした程度ではないでしょうか? ですから、男性ならゲームや車などのプロトタイプ、女性なら化粧品などでプロトタイプという言葉が使われている印象を抱くと思います。それでは、詳しい解説に入らせて頂きます。
プロトタイプの意味とは
「プロトタイプ」の意味は以下の通りとなります。
(1)直訳すると試作品、試作機、原型、基本型など。
(2)正式発売や完成前ながら実験的に少数だけ作られる試作機や試作品の事。
(3)余計な装備を省いた製品モデル。希少な販売モデル。
(4)テスト的実演や新技術の検証、量産前の問題発見など用途は様々だが、設計や製造された原型機やプログラムなどの事。
一般には試作品や試作機という印象が強い「プロトタイプ」ですが、実は他にも多様な意味合いが含まれています。原型や模範や手本ともなるので、そこから(3)の様な製品モデルながら余分な装備を省いた物や希少な販売モデルの事でもあります。また、コンピューターのプログラムでも使われ、そこでは試作プログラムや確認用のデモなど最終的な完成版以外を「プロトタイプ」と呼ぶ傾向があります。ですから、「デモ版」「ベータ版」「試作版」など呼び方はいくつもあり、それらは「プロトタイプ」と同義です。スマホの場合は、本体では試作機という意味合いの「プロトタイプ」ですが、アプリなどはコンピュータープログラムとしての「プロトタイプ」となり、無意識に使い分けがされています。なぜ近年は「プロトタイプ」が使われるようになったかは、端的に言うなら、完成品の失敗を避ける為です。いきなり完成品を大々的に発売するよりも、試作品を出して世間や関係者などの声を聞き、失敗改善や要求受入によって、より良い製品を作る方が効率的だからです。ですから、試作品止まりとなる場合もあれば、試作品からまったく違ってしまいもはや別物に変貌する場合もあります。そんな結果も含めての「プロトタイプ」なのです。また、コンピュータープログラムの場合は修正が容易なので、その軽いフットワークが、本来の「プロトタイプ」にも反映されたのもあるようです。
プロトタイプの由来
「プロトタイプ」の由来は、ギリシャ語の「一番」を意味する「protos」となります。
プロトタイプの文章・例文
例文1.試作品マニアの友人は、プロトタイプを集めるのに金に糸目をつけない。
例文2.東京モーターショーで発表されたプロトタイプは斬新だったが、市販モデルの車は凡庸になりまるで別物とガッカリした。
例文3.鉄道模型の世界は他よりプロトタイプを集めるコレクターが多く、それが鉄オタとも呼ばれる所以ではないのか。
例文4.プロトタイプによって、完成品の質が高くなる側面があるのは事実だ。
例文5.プロトタイプの発表が刻一刻と迫り、研究開発部は時間を惜しんで一層の開発に躍起になった。
「プロトタイプ」を仕事や趣味で使った例文となります。
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プロトタイプの会話例
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幕張とかで企業のイベントが開催されるでしょう。
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経済ニュースなどで時々取り上げられるよね。
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そうそれ。あれって、新製品やプロトタイプの見本市みたいなものでしょう?
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そうだね。いくつもの企業が自社の商品を宣伝して、その反応を確かめているんだろうね。お客も最新の流行や新技術も分かるしね。
幕張などで開催される企業イベントについて、男女が会話を繰り広げます。
プロトタイプの類義語
「プロトタイプ」の類義語には、「スケッチ」「アーキタイプ」などの言葉が挙げられます。
プロトタイプまとめ
「プロトタイプ」とは、試作品や試作機、又は原型や希少モデルといった意味合いがあります。その状況に応じて使い方が変化しますが、モーターショーで発表される新型モデルから無料で配布される化粧品サンプル、又はコンピュータープログラムの試作段階も「プロトタイプ」となります。「プロトタイプ」によって世間やお客の反応を確かめ、それが完成モデルに反映されます。