ボランタリーチェーン(Voluntary Chain)
「ボランタリーチェーン」とは「独立小売店同士が協力や連携するビジネスモデル」です。日本ほど様々な業種のチェーン店が全国展開されている国も珍しく、地方でも国道沿いならコンビニから外食にサービス系などあらゆるチェーン店が乱立し、さながらどの街も同じ風景と揶揄されるほどです。しかし、全国どこでも日本と考えると、これが世界に誇れるビジネスモデルと誇れるのではないでしょうか。それでは経済発展に大きく貢献した「ボランタリーチェーン」の解説となります。
この記事の目次
ボランタリーチェーンの意味とは
「ボランタリーチェーン」の意味は以下の通りとなります。
(1)独立小売店同士が連携するビジネスモデルで、仕入れや物流などを共同化してフランチャイズチェーンに対抗できる。
(2)小売業の形態であるチェーンオペレーション(チェーン店)の一つで、独立資本の店同士が集まり協力や連携をする事で仕入れや販売を効率良く展開できる。
(3)「任意連鎖店」「自発的連鎖店」も同義。
”ボランタリー”は「自発的である」「任意」「自由意志」、”チェーン”は「鎖」「同一資本による経営系統」で、飲食店やサービス業などが全国展開をするチェーン店の一形態が「ボランタリーチェーン(VC)」です。俗に言うチェーン店には主に「レギュラーチェーン(RC)」「フランチャイズチェーン(FC)」、そして今回の「ボランタリーチェーン」の3つがあります。それぞれメリットデメリットがありますが、「ボランタリーチェーン」は他の独立小売店と連携を強化するのが大きな特徴で、要するに加盟店同士の横繋がりで仕入れ・物流・商標使用などをするので、結果的には大型店舗同様の扱いを受けられるのです。「フランチャイズ」との類似点として、本部から指導を受けるのは同じですが、それぞれが個人事業主なので独立性を保ち、各地域に根付いたサービスを独自判断で行えます。よって、コスト削減などの恩恵を受けられる一方、「フランチャイズ」程ではないですが本部からの指導もあり自由度の制限があります。また入会金なども発生し、場合によっては入会審査で落とされる場合もあります。
ボランタリーチェーンの由来
「ボランタリーチェーン」は1923年に資生堂が初めて全国展開をして、その後は外食チェーンやスーパーやコンビニなども真似をして始めていきました。補足として、「チェーンストア」は1859年に紅茶などの販売会社「A&P」が世界で初めて導入しました。
ボランタリーチェーンの文章・例文
例文1.脱サラをしたのはボランタリーチェーンで一国一城の主になる為だが、正かサラリーマン時代よりも頑張る必要があるとは想像もしなかった。
例文2.フランチャイズよりはボランタリーチェーンの方が気ままに働ける感じがするのは気の所為なのか。
例文3.ボランタリーチェーンで人生の一発逆転を期待したが、国家公務員や大企業に勤める友人達のように輝かしい表舞台の人生との差を縮める事はできなかった。
例文4.現在の不景気な日本ではボランタリーチェーンに夢を抱くのは少々甘い考えなのかも知れない。
例文5.少し前は高級食パンに唐揚げの店が乱立したが、あれもボランタリーチェーンやフランチャイズという事なのだろう。
「ボランタリーチェーン」の現実に触れるような例文となります。
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ボランタリーチェーンの会話例
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今日は日曜だし、近所にオープンしたラーメン店でも行ってみるか?
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そうね…。でも、あそこってチェーン店でしょう。それなら別の店にしない?
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チェーン店でもボランタリーチェーンかも知れないだろ。それなら味に独自性があるよ。
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でも今のラーメン屋って、多くの店はスープは専門業者が作っているのよね。それを知ってから、あまり食べる気がなくなって。どうせならファミレスにしましょうよ。
仕事が休みな夫婦が外食に行こうとする会話です。
ボランタリーチェーンの類義語
「ボランタリーチェーン」の類義語には、「チェーン店」「チェーンストア」「外食チェーン」「連鎖店」などの言葉が挙げられます。
ボランタリーチェーンの対義語
「ボランタリーチェーン」の対義語には、「独立店」「直営店」「独立店舗」などの言葉が挙げられます。
ボランタリーチェーンまとめ
「ボランタリーチェーン」は「レギュラーチェーン」「フランチャイズチェーン」と同じようにチェーン店の一形態ですが、独立店同士が密接な繋がりで協力や連携を強く出来るのが最大の特徴です。仕入れや販売などを共同すればコスト減となりますが、本部指導の下となるのは「フランチャイズ」同様となり一長一短のメリットデメリットがあります。