マドルスルー(muddle through)
皆さんはブレイクスルー(breakthrough)という言葉を聞いたことがあるでしょうか。困難な状況を打破し前進するということを指します。「突破口」という意味で使われることもあります。主にビジネスシーンやスポーツなどで使われる言葉です。現在、このブレイクスルーの反対語としてマドルスルー(muddle through)という言葉が有るのです。今回はこのマドルスルーという言葉について解説していきます。
マドルスルーの意味とは
ブレイクスルーが「破る」、「通り抜ける」という2つの言葉で出来ているのに対し、マドルスルーは「泥」、「通り抜ける」という言葉で構成されています。即ち泥の中をかき分けて進んでいくように、先の見えない状況の中突き進み困難を突破するという意味になります。定められた目標に対し突き進んだ結果突破する、華やかなブレイクスルーのイメージに対して、文字通り泥臭い現状突破の方法と言えます。
マドルスルーの由来
マドルスルーは「muddle through」として英和辞典にも掲載されています。英語としては「なんとか切り抜ける」という意味として、以前から存在していた言葉のようです。
マドルスルーの文章・例文
例文1.マドルスルーの現代においては悩みながらも行動することが大事である
例文2.マドルスルーで進んだ結果がブレイクスルーに繋がることもある
例文3.困難をいかにマドルスルーできるかが成功の分かれ道である
例文4.あの方のマドルスルー精神は尊敬に値する
例文5.ビジネスシーンにおいては日々マドルスルーな事案がつきものである
マドルスルーは主にビジネスシーンやスポーツシーンにおいて使用されます。現状が厳しい状況であることを前提に、何とか突破していく手段として、またそういった心理・精神を表す言葉として活用されます。組織のリーダーが部下のモチベーションを上げる時などにも使われます。
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マドルスルーの会話例
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あの案件についてたAさんなんだけど、なんだか案件の進捗が怪しくないか?
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とても行き詰ってる感じがするわ。
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マドルスルーからブレイクスルーになればいいんだけど・・・
そうだな、一緒に考えられるように時間をとるよ。 -
そうしたほうがいいわね。
ビジネスシーンでは、よくマドルスルーな状況になります。マドルスルーな状況でも耐えることで活路が見いだせるのかもしれません。
マドルスルーの類義語
マドルスルーと似た言葉としては、何の手がかりもないままあれこれ策を講じるという意味で、日本の四文字熟語「暗中模索」という言葉が近い意味です。また困難な状況に苦しみながら戦うという意味で「悪戦苦闘」も近い言葉です。
マドルスルーまとめ
マドルスルーはブレイクスルーに比べて消極的かつ地味な突破方法と言えます。しかし閉塞感が蔓延し、先行き不透明な現代社会において、マドルスルーという言葉・考え方が注目されるのは必然の事だと言えます。マドルスルーの精神を持って、困難な状況も諦めず進み続けることが、結果としてブレイクスルーよりも大きな突破口になる可能性があります。マドルスルーに耐えうる人材になることで、今後日本のみならず、世界の情勢にも柔軟に対処していける人材となるはずです。