「モダン」の使い方や意味、例文や類義語を徹底解説！

モダン(Modern)

｢モダン｣とは｢美術や音楽など主にアート全般で使われる現代的という意味の言葉｣です。かつては美術ではモダニズムやモダンダンスなどが主流でそれらをモダンアートとも呼び、それからモダンジャズやモダンロックという言葉も誕生しました。当時は最新や現代的という感で使われていたのですが、現在の感覚だとモダンを古臭く感じたり、逆に新鮮で新しく感じるかも知れませんね。60年代の特にイギリスの若者は｢モダン｣に特別な思い入れがあり、そこには不良や反抗、さらにファッションとしての｢モッズ｣という意味合いも兼ね備えていました。そんな幅広い使われ方がされる｢モダン｣について詳しく解説をさせて頂きます。

モダンの意味とは

｢モダン｣の意味は以下の通りとなります。
(1)現代的や今風でおしゃれな事。
(2)哲学の現代性を意味する｢モダニティ｣、アート分野の近代主義の｢モダニズム｣、音楽分野の｢モダンジャズ｣や｢モッズ｣などの事でもあり、それぞれ当時の最先端やおしゃれや都会的といった意味合いになる。
(3)かつては｢モダーン｣とも呼ばれていた。
｢モダン｣はある種、抽象的な言葉であり解釈がとても難しいです。その理由として、様々なジャンルで使われているだけでなく、人種や国や年代によっても捉え方がそれぞれ違うからです。例えば、1960年代のイギリスでは白人の労働者階級の間に若者文化として、｢モッズ･ブーム(ムーブメント)｣が起こりました。そこでは黒人音楽であるモダンジャズなどを好みベスパを乗り軍物コートを着飾るファッションが流行ったのですが、当時はこれも｢モダン｣であり｢モッズ｣だったのです。一方で、20世紀初頭には芸術家の間では実験的な芸術が流行り、｢モダニズム｣や｢モダンアート｣と呼ばれました。建築では合理的で機能的なインテリアを｢モダニズム建築｣や｢モダンインテリア｣となります。他にも、最新で都会的なファッションを｢モダンファッション｣、音楽はさらに多様で｢モダンポップ｣｢モダングランジ｣｢モダンロック｣｢モダンクラシック｣｢モダンカントリー｣｢モダンなサウンド｣など挙げたらキリがないほど多様です。ここで｢モダン｣を分かり辛く複雑にしているのは、｢モダン｣とは現代的やおしゃれという、最先端や最新めいた当初の意味合いがあったにも関わらず、音楽だけでなく他分野でも時として対義語となる古典的や昔ながらという解釈や感覚にもなるのです。｢モダンファッション｣はオシャレで都会的なファッションと認識しますが、その一方で60年代にイギリスで流行ったモッズファッションなども含まれてしまい、どちらも正解になってしまうのです。何よりも、現在好んで｢モダン｣を使うのは、インテリアなど特別な場合を除けば、昔を懐かしむ中高年や憧れを抱く若者など極少数の懐古主義ぐらいだからです。｢モダン｣と聞いて本来の今風や新しいと連想する人は僅かで、古臭い物や懐かしい物、または昔の文化に対して感慨深く使うのが一般的な感覚ではないでしょうか。因みに、近代主義や資本主義などの批判や行き詰まりから誕生したのが｢ポストモダン｣で、｢モダン｣同様に芸術から思想、建築分野などでも使われています。

モダンの由来

モダンの由来は資本主義社会の到来や市民社会の時代を｢近代｣や｢近代主義｣と呼ぶようになったのが始まりとされています。

モダンの文章・例文

例文1.モダンを気取って祖父のジャケットを着て出掛けたら、ある友人からは古臭い、また別の友人からはオシャレと言われ、正直どの意見が正しいのか分からなくなった。
例文2.モダンロックとはビートルズやプレスリーを連想するが、実は2000年代のロックバンドに対して付ける事が多く実に煩わしい。
例文3.彼女からモダンなデートをしようと提案されたが、どんな所に行くのが正解なのかまったく分からない。
例文4.昔はモダンボーイの事を｢モボ｣と呼んだそうだ。
例文5.友人と私はフーやスモールフェイセスやジャムなどロックバンドが好きで、合言葉は｢モダン｣や｢モッズ｣である。

｢モダン｣をロックバンドやファッションなどで使った例文です。

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モダンの会話例

• 

  久しぶりに芸術館でも行こうか？
• 

  いいねー！ モダンアートをたっぷり吸収してこよう！
• 

  それで、帰りには洋服買いも付き合ってよ！ 今度はモッズファッションに挑戦するんだ。
• 

  モダンアートを体験して、その後にモッズって、まるであなたはポールウェラーみたいね！

オシャレ好きな恋人同士の休日の会話風景です。これから芸術館や洋服買いに行こうと話が弾みます。

モダンの類義語

モダンの類義語には、｢現代的｣｢センス良い｣｢最先端｣｢オリジナル｣などの言葉が挙げられます。

モダンの対義語

モダンの対義語としては、IT業界使われる「レガシー」が挙げられるでしょう。現代的な開発環境、システム運用などをモダン環境と呼ぶ一方、前時代的な開発環境などを負の遺産として「レガシー」と使われます。

モダンまとめ

モダンとは芸術や建築やファッションに音楽などで使われる言葉で、現代的やオシャレでセンスが良いといった意味合いの言葉です。しかし、日本語での的確な表現が難しいある種の感覚的な言葉とされ、現代でも音楽やインテリアなどのジャンルでも曖昧な意味として使われているのが実情です。60年代のイギリスのロックが好きなら｢モッズ｣であり、片やインテリアなら合理的や都会的なデザインなどの事で、これらを総括した言葉が｢モダン｣と認識するしかありません。