ラニーニャ現象(らにーにゃげんしょう)
「ラニーニャ現象」とは「ペルー沖合の海水温が例年より低くなる事で様々な弊害をもたらす異常気象」です。近年は明らかに地球温暖化の影響なのかゲリラ豪雨や大型台風といった被害が増えていますよね。これらは「エルニーニョ現象」によるものとされますが、海水温が低い「ラニーニャ現象」も実は夏の猛暑や冬の厳寒をもたらす要因となっています。
この記事の目次
ラニーニャ現象の意味とは
「ラニーニャ現象」の意味は以下の通りとなります。
(1)赤道付近のペルー沖から中部太平洋にかけて海水温度が例年より0.5度ほど低くなる現象で、日本の場合は夏は気温が高く反対に冬は寒くなり、日本海側は大雪になる場合が増える。
(2)気象用語の一つで、数年に一度のペースで太平洋赤道域の海水温が例年より低くなり、夏は温度が上がり冬は日本海側の北陸地方などで大雪や雨が増えて被害を及ぼす可能性が高くなる。
(3)「ラニーニャ」も同義。
”ラニーニャ”は「スペイン語で”女の子”」「神の子供であるキリストの子供時代が”エルニーニョ”である事から、その反対の女児を意味するスペイン語」、”現象”は「人間が知覚する全ての出来事」「本体や本質が外的に発現したもの」で、太平洋赤道域から南米沿岸の海面水温が例年より0.5度ほど低い状態が「ラニーニャ現象」です。厳密には半年以上続けて0.5度以下状態が続いた場合で、反対に0.5度以上となった状態が半年以上続くのが「エルニーニョ現象」です。どうしても「エルニーニョ現象」の方が夏の集中豪雨など被害が多くなってインパクトがあるのに対し、「ラニーニャ現象」はそこまで悪いとも思えないところがあります。しかし、冬になると日本海側には偏西風が蛇行して寒気が流れるので気温が低くなり大雪をもたらし要因となります。一方、一概には言えませんが、多くの場合で海水温の低下は豊漁に繋がるので特にサンマ・イワシなどが大漁になりますが、逆に価格暴落となる事もあります。よって、日本においては「エルニーニョ現象」よりは実害が低いとされますが、そもそも「ラニーニャ現象」が発生するのも地球温暖化が要因な「エルニーニョ現象」に対する反動な訳で、異常気象であるのに変わりはありません。
ラニーニャ現象の由来
「ラニーニャ現象」は「エルニーニョ現象」の対比として登場したのが始まりです。「エルニーニョ」はスペイン語で「キリストの子供時代」から「男の子」「男児」という意味なので、そこから反対の「女の子」「女児」となるスペイン語「ラニーニャ」と名付けられたのです。
ラニーニャ現象の文章・例文
例文1.今年はラニーニャ現象が猛威を振るいそうなので、年末の北陸旅行をやっぱり諦めようと思っている。
例文2.昨日も今日も明日も猛暑なのは全部ラニーニャ現象が原因だ。
例文3.3年ぶりにラニーニャ現象が発生するそうなので、取り敢えずは故障して放置したままだったエアコンの買い替えを決定した。
例文4.ラニーニャ現象だろうがエルニーニョ現象だろうが、俺の給料は1円も上がらない。
例文5.豊漁で魚が美味しくなるならラニーニャ現象も悪くはない。
「ラニーニャ現象」を使った例文となります。
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ラニーニャ現象の会話例
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今年ってラニーニャ現象になるって言われているよね。ってことは…。
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新鮮な魚介が手頃価格になって、回転寿司に行くのが良いかもね。
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それって、本当なの? 良く言う人がいるけど…。
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うーん、イメージというか願望よ。でも海水温が下がるなら普通は豊漁なのよ。
「ラニーニャ現象」で魚が美味しく回転寿司に行くのに適しているという会話をしています。
ラニーニャ現象の類義語
「ラニーニャ現象」の類義語には「ダイポールモード現象」「水温低下」「海水温低下」などの言葉が挙げられます。
ラニーニャ現象の対義語
「ラニーニャ現象」の対義語には「エルニーニョ現象」「異常高水温現象」「集中豪雨」「線状降水帯」「ゲリラ豪雨」「大型台風」などの言葉が挙げられます。
ラニーニャ現象まとめ
赤道付近からペルー沖合の海水温が平均より低くなるのが「ラニーニャ現象」です。「エルニーニョ現象」との比較で紹介される事が多く、地球環境への異常気象という点では同じですがそこまで弊害が多くないので、どうしても海水温が高くなる「エルニーニョ現象」の陰に隠れているのは否めません。しかし、例年以上に夏は暑く冬は寒くなり、大雪被害が増える懸念から「ラニーニャ現象」にも注意は必要です。