リベロ(Libero)
「リベロ」とは「サッカーやバレーボールにおける守備的な役割のポジション名」です。どのスポーツでも基本的には守備が重視され、守備が固いから相手に得点を与えずにこちらの攻撃も効果的となるのです。ですからサッカーでは昔はリベロは花形選手が担うチームの中心や重要ポジションだったのですが、現代の選手個性よりもチーム戦術を大事にする流れでは採用するチームは残念ながら壊滅状態となってしまっています。
リベロの意味とは
「リベロ」の意味は以下の通りとなります。
(1)「自由」や「気まま」という意味のイタリア語「リベロ」から、サッカーやバレーボールの選手が務める守備的なポジションの名称。
(2)サッカーでは、基本的には守備的なプレーが中心だが時には攻撃参加も許されるという攻守の自由が与えられた特別なポジションであり、その役割の選手。
(3)バレーボールでは、守備専門で審判の許可なく自由に交代出来るポジションの選手。
「リベロ」はイタリア語「自由」「気まま」「フリー」といった意味合いから、三菱自動車やスバルのかつての人気車名としても知られますが、一般的にはサッカーやバレーボールのポジション名となります。どちらも守備的なポジションですが、サッカーの場合は守備的ながらも時には積極的に攻撃参加をするので守備と攻撃の両方を自由にする事から「リベロ」と呼びます。バレーボールでは守備専門の職人的な選手で、ブロックやサーブといった攻撃を出来ないルール制限があります。しかし、審判に選手交代を告げなくても自由に交代できるので、それが「リベロ」と呼ばれる理由です。また、大抵の場合で背が低い選手でありユニホームが唯一違うので、攻撃をしなくても目立つ特別な選手となっています。サッカーに戻ると、現在はポジションの切り替えが非常に早く戦術を重視しているので、本来の役割は守備ながら攻撃参加という自由を与えられる「リベロ」を導入したフォーメーションを採用するチームや国代表は皆無です。サッカーの歴史を振り返ると、1960年代や70年代に西ドイツ代表で活躍したベッケンバウアー選手が「リベロ」の第一人者で、その後は80年代から90年代に活躍したイタリア代表のバレージ選手、オランダ代表のフリット選手、日本代表なら井原選手や田中マルクス闘莉王選手らが最後とされ、現在は「リベロ」の名選手は壊滅状態でかつての戦術だから誕生した懐かしのポジションという扱いです。
リベロの由来
「リベロ」がいつ頃から採用(使用)されたのか正確には不明ですが、サッカーの西ドイツ代表であるベッケンバウアー選手を第一人者とするのが通説です。ベッケンバウアー選手は1966年のイングランドW杯で「リベロ」として出場をして大活躍を重ね、守備だけでなく攻撃センスも抜群で世界のサッカーファンや関係者に衝撃を与えました。また、監督としても成功を収めたので「リベロ」=「ベッケンバウアー」となりました。因みにバレーボールでは1996年に開催されたワールドスーパーチャレンジでリベロ制が初めて導入されます。
リベロの文章・例文
例文1.リベロは憧れのポジションではあるが、現代サッカーでは残念ながらファンタジスタ同様に過去の遺物となってしまっている。
例文2.バレーのリベロは体格が劣る選手への新しい道筋を開いた画期的な事である。
例文3.サッカーの場合は優秀な選手は守備も攻撃もセンスが光っているので、だから昔はリベロという役割を任せたのだろう。
例文4.自分がサッカーの監督になったらという妄想を抱くと、リベロを戦術として導入するのは弱小チームなら現代でもありだと思う。
例文5.闘莉王選手の場合は厳密にはリベロというよりもディフェンダー兼フォワードで、ゲームを組み立てる能力などではなくヘディンでゴールをこじ開ける所が求められていた。
サッカーやバレーで「リベロ」を使った例文となります。
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リベロの会話例
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J1が盛り上がるにはどうすればいいと思う?
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それはイニエスタ級の選手が毎年やってくるのが理想だけど…、かなり難しいわよね。
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そうそう。それは実現不可能だよ。だから今こそ日本はリベロを採用するべきだと思うんだよ。花形のエース選手が守備から攻撃で大活躍をすれば、メジャーリーガーの大谷以上にメディアが取り上げるって。
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それはないと思う…。でも、大谷が日本一のスポーツ選手的な扱いも違和感ありまくりよね。
「リベロ」
リベロの類義語
「リベロ」の類義語には、「ストッパー」「スイーパー」「フォアリベロ」「ディフェンダー」などの言葉が挙げられます。
リベロの対義語
「リベロ」の対義語には、「フォワード」「エースストライカー」「アタッカー」「トップ」「セカンドトップ」などの言葉が挙げられます。
リベロまとめ
「リベロ」は「自由」という意味ですが、基本的にはサッカーとバレーボールのみで使用される専門用語です。サッカーでは普段は守備的ながらも状況に応じて攻撃参加をするポジションで、バレーの場合は守備専門のポジションだが自由に選手交代出来る事から、どちらも「リベロ」と呼ばれています。