下駄を預ける(げたをあずける)
「下駄を預ける」とは、相手に物事の処理、責任などを一任する際に用いられる言葉です。下駄と言えば、昔からある日本独自の履物のことですが、下駄を預けることがなぜ相手に責任などを一任することなのか疑問に思ったかとも多いのではないでしょうか。今回はその「下駄を預ける」について解説していきます。
下駄を預けるの意味とは
下駄を預けるとは、本来は自分がやるはずだったことやその責任などを相手に一任することです。ただ、一任とは言っても、相手を信頼しているから任せるという事ではありません。本来の意味としては、一任というよりも丸投げといったニュアンスで用いられています。因みに、下駄を預けるは英語では「
leave everything to」と表記されます。
下駄を預けるの由来
昔は、交渉や取引などで相手の屋敷に出向く時、屋敷に付いたら履物である下駄を預けます。そして、一度人に預けた下駄は、返してもらえるまでどこへも外出できなくなります。そのため、下駄を預けた相手次第では自由に動くことができなくなるという意味で「下駄を預ける」という言葉は使われるようになりました。
下駄を預けるの文章・例文
例文1.いつも部下に下駄を預けてばかりの上司だったが、それが人事部にバレて異動させられることとなった。
例文2.旅行の企画まではやったから、あとの予約は友達に下駄を預けた。
例文3.いつも下駄を預けられてうんざりしていたが、それによってスキルが身につき、昇進が決まった。
例文4.自分の社内での今後の進退については全て、社長に下駄を預けている。
例文5.この失敗は彼に下駄を預けた私の責任である。
下駄を預けるを使った例文になります。
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下駄を預けるの会話例
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あれ?今日も残業してるの?
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そうなんだよ。上司が私たちにいっぱい下駄を預けて帰るから、毎日残業よ。
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それってどうなの?普通に抗議した方がいいんじゃない?
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ほんとそうね、これから先も続くようならそれも考えるわ。
会社の残業中に会話をしている様子です。
下駄を預けるの類義語
下駄を預けるの類義語は、「丸投げ」などがあげられます。
下駄を預けるの対義語
対義語では、お互いが助け合うといった意味の「相互扶助」などがあげられます。
下駄を預けるまとめ
下駄を預けるという言葉は、相手に物事の処理や責任などを丸投げするといった意味でした。一任という意味よりも丸投げという意味の方が強いと説明した通り、あまり良い意味で使われることはないので、使う際は注意が必要です。