「世襲大臣」の使い方や意味、例文や類義語を徹底解説!

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世襲大臣(せしゅうだいじん)

世襲大臣」とは「両親や親族と同じく国会議員になり、さらに国務大臣を経験した者の呼び名」です。制度としての世襲については是非もあるでしょうが、国会議員という特別な権力を握り身分も保証される立場を親子揃って務めるのは法的には問題なくても道義的にどうなのかと思ってしまいます。ですから、さらに権力を手中にする国務大臣となるのは如何なものかと不満に感じる人も世間には多く、苦労知らずで大臣を務める「世襲議員」を皮肉って「世襲大臣」と呼ばれています。それではより詳しい解説となります。

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世襲大臣の意味とは

世襲大臣」の意味は以下の通りとなります。
(1)親や親族が国会議員で地盤を引き継ぎ議員となった「世襲議員」の中で、現職或いは過去に国務大臣の役職を担った者。
(2)菅内閣では麻生太郎・武田良太・田村憲久・小泉進次郎など親族が国会議員で大臣に任命された議員への呼び方で、現職の総理大臣や過去の大臣経験者に対しても使う表現。
(3)SNSなどで広く横行する国務大臣を務める「世襲議員」を揶揄する表現。
世襲”は「身分や財産や職業などを嫡系の子孫が代々受け継ぐ」「親から財産や名跡や性質などを受け継ぐ」、”大臣”は「内閣を構成する各省庁の長」「国務大臣や各省大臣の呼称」で、両親や親族が国会議員でその子供が議員となる「世襲議員」の中で大臣となる者が「世襲大臣」です。ですからエリート中のエリートや親子揃って国政に身を投じる立派な人物ともなりますが、このように素直に受け取るのは極一部の政権や与党から甘い汁を吸う人達だけで、大抵の場合は揶揄皮肉に嫌味として「世襲大臣」と呼びます。現在は自民党を中心に「世襲議員」は大変多く大物をざっと挙げても安倍晋三・麻生太郎・甘利明・石原伸晃・小泉進次郎・河野太郎など多数存在し、その中で現在又は過去の大臣経験者が「世襲大臣」となり、菅内閣なら麻生太郎・武田良太・田村憲久・小泉進次郎など10月に発足した岸田内閣なら麻生太郎・甘利明・岸信夫などに加えて岸田総理本人も「世襲大臣」です。当人達やその利権に群がる人達からすると親子代々で権力を握る頼れる先生となりますが、一般の人達からすると「世襲大臣」並びに「世襲議員」には強い不満や憤りを覚え、その理由は日本は先進国の中でも群を抜いて国会議員の世襲率が突出して高く、庶民の暮らしは一向に良くならないのに国会議員だけは親子揃って税金から優な暮らしが約束されているので、どうしても納得出来ないのです。よって、「世襲大臣」という言い方には刺があり、決して親子揃って議員で活躍し子供は大臣にまで上り詰めたと称賛する使い方にはなりません。

世襲大臣の由来

世襲大臣」の由来は残念ながら不明ですが、文献としては”世襲”は平安時代の文章博士とされる菅原清公による「令義解」(718年)、”大臣”は平安時代中期の長編物語「源氏物語」(1001年〜14年)などに文言が記されています。

世襲大臣の文章・例文

例文1.ゴルフ場でキャディーをしている姉が、SPを引き連れた偉そうな世襲大臣が連日ゴルフをやりにくると愚痴を零した。
例文2.世襲大臣が選挙の度に「一緒に日本をよくしましょう!」と訴えるが、辞職するのが最善策と気付けない時点で感覚が麻痺している証拠であり何を言っても耳に入ってこない。
例文3.今日もどこかの高級クラブに世襲大臣達が集まり、高い酒を片手に税金で豪遊していると思うと窓ガラスを叩き割りたくなる。
例文4.世襲大臣や派閥の長に黒幕など、どうして政治世界は時代遅れな言葉をこんなにも大事に使いたがるのか不思議でならない。
例文5.闇将軍や3Aとも呼ばれる世襲大臣のあの3人組が揃って政界引退をしないかぎり、この国がよくなる事はないだろう。
世襲大臣」を皮肉って使った例文となります。

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世襲大臣の会話例

  • 総選挙が近付いてきたね。

  • そうね。来週が投開票だから、もうあっという間ね。

  • また、あの世襲大臣や世襲議員が当選するのかな?

  • そうなんじゃない。だってこの国は悪い事をする政治家をスーパーヒーローか何かと勘違いしているからね。

総選挙について男女が会話をしています。

世襲大臣の類義語

世襲大臣」の類義語には、「世襲政治家」「世襲総理」「サラブレッド」などの言葉が挙げられます。

世襲大臣の対義語

世襲大臣」の対義語はありませんが、”世襲”の対義語は「禅譲」「放伐」、”大臣”の対義語は「小臣」「役人」「小官」などの言葉が挙げられます。

世襲大臣まとめ

世襲大臣」は親族から地盤を受け継ぎ国会議員となった「世襲議員」の中で現在や過去に国務大臣となった者の呼び名です。そもそも「世襲」や「世襲議員」という呼び方が親の力で議員になったと見下しているので、さらに大臣になった「世襲大臣」はより強い皮肉めいた批判する言葉となります。本来は親子揃って国に貢献したと称賛する言葉になるのが理想ですが、庶民の多くは「世襲大臣」を苦々しく思っています。

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