久遠(くおん)
「久遠」とは「ある事柄が果てしなく続くという意味で、永遠や永久とも同義扱いの言葉」です。時間を超える存在というのは稀にありますが、例えば大活躍した歌手やスポーツ選手などはその偉業を称えて「永遠のヒーロー」「永久不滅のスーパースター」といった風に表現されます。そのような扱いになるのが今回の「久遠」で、より文学的であったり仏教色が強い表現になります。
久遠の意味とは
「久遠」の意味は以下の通りとなります。
(1)長く久しい。現在からみて遠い過去、又は遠い未来。
(2)永遠。ある事柄がいつまでも永遠に続く事。
(3)「きゅうえん」とも読む。
「久遠」は仏教用語で「時が限りなく久しい」という事です。”久しい”は「長い時間が経過している」となるので「永遠のような時間が経過している」となり、永遠・永久・過去・未来といった意味になるのが「久遠」です。要するに本来なら永遠・永久という言葉で使う方が理解しやすいのですが、敢えて含みを持たせる際には「久遠」とする場合があります。もちろん、単純に永遠などよりも語呂が良いとして用いるケースもあるので一概には言えませんが、例えば仏教色を表したい時にも使われます。と言うのは、永遠や永久も由来を辿れば仏教になりますが、あまりにも普及をして日常用語として仏教色が弱いので、それなら同じ意味合いの「久遠」を使うとなるのです。
久遠の由来
「久遠」の由来は仏教用語ですが、残念ながらそれ以上に関しては分かっていません。一説によると飛鳥時代頃に古代中国から入ってきて仏教用語になったと言われていますが、それ以上は憶測の域を出ていません。文献としては聖徳太子の著書「法華義疏」(7世紀)などに文言が記されています。
久遠の文章・例文
例文1.友人とはお互いに宗教を信じる者同士として、教祖の為には久遠まで献金を続ける気だがなぜか家族友人やマスコミに世間からは理解されず、心の中では同じ政党に投票をする仲間なのになぜこちらが毛嫌いされるのか不思議でならない。
例文2.久遠の愛を誓い合った妻も今ではホスト狂いで消費者金融には恐ろしい額の借金があり、いよいよ我が家族は救世主でも現れないかぎり地獄に堕ちるのは大谷がホームランを打つよりも確実だ。
例文3.コロナやサル痘など新型ウイルスが猛威を振るうが、それよりも怖いのは人々の不満という感情で、これが爆発した時は人類が受けるダメージは久遠となって二度と元の生活には戻れないが、気楽な政治家は危機意識が皆無でカルト宗教と票集めや献金が出来れば世界平和に繋がると寝ぼけている。
例文4.幸せな毎日が久遠に続くと錯覚したバブルがとっくに終わったのに、未だに最先端国家だと夢見ているのだからそれは財政不足も深刻化する訳だ。
例文5.この世は無常なのだから永遠や久遠のものなど実は何一つない。
「久遠」を使った例文となります。
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久遠の会話例
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この問題は解けないなー。まったく分からんわ。
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子供の頃は謎解き王って呼ばれていたんだよね?
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それはコナンが流行っていたから、誰でも名探偵を気取っていただけで…。だめだ、久遠の謎としか言いようがない。大体仏教や釈迦に絡めた謎を問題にするのがズルいな。こんなの素人には分かる訳がないって。
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いいから早く解答を出してよ、推理王さんってば。
推理問題がまったく解けずに苦しむ男性と知人女性の会話です。
久遠の類義語
「久遠」の類義語には、「未来永劫」「万古」「万世」「永世」「恒久」などの言葉が挙げられます。
久遠の対義語
「久遠」の対義語には、「一瞬」「瞬間」「刹那」「瞬時」「須臾」「わずか」などの言葉が挙げられます。
久遠まとめ
「久遠」は仏教用語で永遠や永久、遠い過去や未来、ある事柄がいつまでも続くという事です。ですから要するに永遠を意味するのですが、より仏教的であったり違った角度から果てしなく続く時間と用いる表現が「久遠」です。