「仁愛」の使い方や意味、例文や類義語を徹底解説!

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仁愛(じんあい)

「仁愛」とは「相手に情けを掛けたり思いやる愛情で、無償の愛の形」です。”愛”というと恋愛や親子間の愛の姿を思い浮かべてしまいますが、相手に情けを掛けたり許したり思いやるのも深い愛情の形ですよね。しかし、現在はそんな気持ちを持つのは緩いや生温いとして、どこか常識知らずとも見られてしまいます。それぐらい世知辛い世の中になっているのでしょう。では、愛情の中でも無償の愛とされる「仁愛」の解説となります。

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仁愛の意味とは

「仁愛」の意味は以下の通りとなります。
(1)情け深い心で人を思いやる。慈しむ。慈愛
(2)相手を思いやり愛情を注ぐ。相手に情けをかける。
”仁”は「他者への思いやり」「情け」「人を敬う言葉」「慈しみ」、”愛”は「可愛がり尽くしむ」「愛おしい気持ち」「可愛がり大事にする気持ち」「幸せを願う深く温かい心」で、上記のような相手に対する思いやりや情けの気持ちが「仁愛」です。要するに愛情の一つなのですが、同情に近い感情とも解釈ができます。古代ギリシャにおける愛の種類には、エロス(情欲的な愛)、フィリア(深い友情)、ルダス(遊びとゲームの愛)、アガペー(無償の愛)、プラグマ(永続的な愛)、フィラウティア(自己愛)、ストルゲー(家族愛)、マニア(偏執的な愛)があり、その中でも無償の愛である「アガペー」が「仁愛」となります。無条件の献身的な愛である「仁愛」は、性的欲求の情欲的な愛「エロス」や偏執的な愛「マニア」とは全く異なる愛で、云わば親が子に持つ慈しみの感情「慈愛」に限りなく近く、そんな気持ちを他者にも注ぐのです。ですから、同情であり人情・情愛・憐れみ・温情なども類語となります。

仁愛の由来

「仁愛」の由来は残念ながら不明ですが、文献としては平安時代初期の勅撰史書「続日本紀」(721年)などに文言が記されています。

仁愛の文章・例文

例文1.毎週日曜になると近所の教会に通い礼拝でお祈りをして、その後に神社で参拝もするので自分の仁愛ポイントは相当高く、将来天国に行くのが今から楽しみだ。
例文2.悪徳弁護士が情報弱者から搾取する事がまかり通れば、この国には仁愛など1ミリも残されていない事になる。
例文3.ネット掲示板に飛び交う誹謗中傷の多さと、相反する上辺だけの仁愛が表面上を覆っているのが気持ち悪くて仕方がない。
例文4.募金に寄付するのは仁愛の気持ちからだが、税金支払いとなると政治家の顔が浮かんでイラッとするのはまだ無償の愛が足りないと反省する。
例文5.ボランティアで活動する人々は仁愛の精神が溢れていて、正直羨まして憧れる。
様々な「仁愛」を使った例文となります。

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仁愛の会話例

  • 週末は町内会の清掃だったよね?

  • そうよ。あなたが出席してね。

  • この前も俺が参加したんだから、今度はそっちが出てくれよ。

  • あなたには仁愛の心がないの? 町内を掃除するのは住民の役目よ。そして普段は家事をしている妻を労わる気持ちがあれば、私に言われなくても自発的に参加するのが夫の役目でしょう。だから、お願いね!

「仁愛」という言葉を使って夫を言い包めて、面倒な町内会の清掃を押し付ける妻です。

仁愛の類義語

「仁愛」の類義語には、「恩愛」「博愛」「情愛」「ヒューマニティー」「人間味」などの言葉が挙げられます。

仁愛の対義語

「仁愛」の対義語には、「憎しみ」「憎悪」「無関心」「無視」「悪意」「敵視」「怨恨」などの言葉が挙げられます。

仁愛まとめ

「仁愛」は愛情の一つで、相手に対する深い思いやりや情けを掛ける事や慈しむ事です。よって「慈愛」も同義となり、人を憐れむ無償の愛の形です。反対となるのは憎しみや憎悪で、相手を憎む気持ちとなります。

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