他力本願(たりきほんがん)
日常会話でもよく使われる言葉のひとつに、他力本願という言葉があります。気さくに使ってしまいやすい語彙ですが、由来や正しい意味を知っていないと恥をかいてしまうケースもあります。他力本願の正しい例文や用い方についてレッスンしていきましょう。
他力本願の意味とは
諸説あるものの現代シーンでよく使われる他力本願の意味が「人まかせ・成りゆきまかせ」という意味です。転じて自分では何も行動を起こさないのに、自分以外の第三者の力をかりて幸せになろうとする自己中心的な行為そのものを指しています。
他力本願の由来
他力本願とは、もともと仏教用語として使われてきた言葉。浄土真宗の教えのひとつで、真に清らかな心になるためには、阿弥陀如来の力に頼ることが大切…という意味が込められています。最近では本来の仏教の意図から、大きく乖離した形で「他力本願」が使われるようになっています。人まかせという意味が、現代版に解釈された第二の意味であることを、正しく理解しておくことが必要です。
他力本願の文章・例文
例文1.日本代表の勝利を願うなら、他力本願になっていては駄目だ
例文2.最近では努力をせず、他力本願になりやすい学生が増えている
例文3.他力本願な思考を持っていると、キャリアアップをはかることは到底難しい
例文4.他力本願をやめたら、気持ちが前向きになれた
例文5.人に信頼されたいと思ったら、まずは他力本願を改めることが大切だ
日本には幾つかのアメリカ軍の基地が置かれている。日本が真のリーダー国となるためには、他力本願をやめて自分の身は自分で守るという、新たな防衛プランが求められます。
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他力本願の会話例
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明日の試合、勝って甲子園に行くぞ!
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マネージャーの私からもお願い、勝ってね!他力本願になっちゃうけど私も甲子園に行きたいの!
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マネージャーにそう言われたらもう行くしかないよな!全員全力で!頑張るぞ!!
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頑張って!
他力本願を使った会話の例になります。
他力本願の類義語
他力本願と同じような意味を持つ言葉として、おんぶに抱っこ・無責任・人任せなどのワードがあります。どれも主体性がなく、第三者の力を借りて成功をおさめようとする自己中心的な考え方を表しています。
他力本願まとめ
元来はひとつの仏教用語として生まれた他力本願。マスメディアなどで取り上げられるうちに、本来の意味からかけ離れた言葉として使われています。他力本願はプラスの意味で扱われることは殆どなく、否定的な意味として使われることが増えています。
他力本願に陥っていると、主体性が無くなりその人独自のアイデンティティが失われてしまうことがあります。誰もがラクして美味しい想いをしたい時代。本当の意味で成功をおさめたいと願うのであれば、自らが汗を流し努力を重ねることが重要になります。