令月(れいげつ)
元号が「令和」になり、もとになった「梅花の宴」が開かれた太宰府天満宮が人気スポットとして紹介されていました。梅の季節はもう過ぎてしまいましたが、令和になった瞬間には、記念にその場に居合わせようとして人がおしかけました。また、由来として紹介された万葉集の一節「初春の令月にして、気淑く風和ぎ」も注目を集めています。
今回はこの一節にも含まれている「令月」の意味を解説します。
今後この言葉を使う人も増えてくると思いますので、しっかりと理解しましょう。
令月の意味とは
「令月」とは「何をするのにも良い月」「素晴らしい月」「めでたい月」という意味です。
また、陰暦(=旧暦)の二月の異名でもあります。
令月というと「嘉辰令月」という言葉が頭に浮かぶ人も多いでしょう。
「嘉」も「令」も「良い」という意味で、「辰」は「日」の意なので、嘉辰令月は「めでたい月日」の意味です。
令月の由来
平安時代の詩文集、和漢朗詠(わかんろうえいしゅう)の「祝」に「嘉辰令月歓無極、万歳千秋楽未央」(良き月良き日に喜びは尽きない、万年千年祝っても楽しみは尽きない)という一節があるように古来から使われている言葉です。
令月の文章・例文
例文1.出産予定日を伝えたところ、祖父が令月だと喜んでくれた。
例文2.二八と言うが二月は令月なので、皆一丸となって売上を伸ばそう。
例文3.両家挨拶も無事済んだので、嘉辰令月を選んで結婚しよう。
例文4.二月は令月なので当たるかもしれないと宝くじを買った。
例文5.こんなに良いことが続くなんて今月は令月だ。今日は、豪勢なご飯にしよう。
四字熟語「嘉辰令月」で使うこともおすすめです。喜ばしいことの例えとしても使われるので、積極的に使いましょう。
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令月の会話例
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元号の令和の「令」って命令の令っていうあまり良いイメージじゃないんだけど、どういう意味なんだろう?
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めでたい月って意味の言葉「令月」の令なんだよ。
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あ、もしかして嘉辰令月の令?めでたい月って意味だっけ?
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そうそう。あと令月は旧暦の二月のことでもあるんだ。皇太子さまのお誕生日が二月ってのも関係しているのかもね。
二月のことを令月と表現出来るようになると、会話の厚みが増しますね。
令月の類義語
月ではなく、日を表す言葉だと「吉日」「佳日」などがあります。
同じ用法で月について言いたい時に「令月」を使いましょう。
令月まとめ
元号で注目された「令月」。令和が注目されたのを機に、これからたくさんの人に使われる言葉になってほしいです。この令和になってからビジネスでゲン担ぎを意識する人も多く、令和の元号にあやかったさまざまな商品が販売されました。このようにして、かつての日本文化に基づくことは、最近忘れていた雅な心構えも思い出させてくれそうです。この「令月」も折角の機会ですし、とても縁起の良い言葉なので理解を深めて日常的に使うようにしましょう。