仲介手数料(ちゅうかいてすうりょう)
「仲介手数料」とは「売り手と買い手の調整をする不動産業者などの仲介業が受け取る報酬」です。企業や業者からすると報酬なので利益となり、お客からすると支払う費用となるので少しでも安い方が良くなります。通常はどの業界でも売買金額の数%が「仲介手数料」となりますが、どうしても扱う金額が高額になる不動産業界で多く使われるようになり世間にも浸透していきました。
仲介手数料の意味とは
「仲介手数料」の意味は以下の通りとなります。
(1)不動産売買や賃貸借契約で、売り手と買い手の斡旋をした不動産業者に支払う手数料。
(2)契約を成立させた不動産業者が受け取る手数料。
(3)売り手と買い手の調整役である仲介業の報酬。
”仲介”は「当事者双方の間に入り便宜を図る」「第三者が紛争する両者の間に入り解決に努める」、”手数料”は「手数を掛けた事に対する報酬」「国や自治体や企業などが事務やサービスに徴収する料金」で、様々な仲介業者が仕事の報酬や対価として受け取るのが「仲介手数料」です。しかし、実情としては不動産用語と言っても差支えがないほど不動産契約や賃貸借契約時で使用され、その他の業界では「各種手数料」「依頼料」「紹介料」といった他の名目で使われがちです。しかし、中古車業界など一部では「仲介手数料」となるので、不動産業界以外が用いても当然ながら問題ありませんが、それでも全体からすると不動産がメインとなり他業界は少数派となります。実際の不動産会社の「仲介手数料」の金額は、不動産売買では取り扱う物件価格が400万円を超えると「3%+6万円」が上限とされ、一社で売り手と買い手のお客を仲介すると双方から報酬が得られる「両手仲介」となり、売り手と買い手が別の不動産会社の場合は片方だけの報酬となる「片手仲介」となります。賃貸借契約の「仲介手数料」は賃料1ヶ月分に消費税分とするのが一般的ですが、最近は半額や無料とするケースも増えています。しかし、このような場合は訳あり物件という可能性もあるので注意が必要です。不動産以外では企業の合併買収を仲介するビジネス「M&A」も相談料・着手金・中間金・成功報酬など各種手数料が発生し、これらをまとめて「仲介手数料」と呼ぶ場合もあります。
仲介手数料の由来
「仲介手数料」の由来は残念ながら不明ですが、文献としては”仲介”は明治時代のジャーナリスト・原田棟一郎の著書「紐育」(1914年)、”手数料”は明治時代の作家・梅亭金鵞の著書「寄笑新聞」(1875年)などに文言が記されています。
仲介手数料の文章・例文
例文1.漫画「正直不動産」を読んで仲介手数料は儲けが大きいと知った。
例文2.メルカリなども仲介手数料で儲けを得るシステムである。
例文3.都内や大都市ならまだしも、地方は経済が疲弊しているので不動産業者も仲介手数料で儲けを得るのは難しいと思うが、実情はどうなのだろう。
例文4.久しぶりに実家に帰ってきた兄は高級車に高級時計と成金風情に変わり、どうしたのかと訊ねたら不動産の営業をしていると余裕の表情をしたので、あくどく仲介手数料をせしめていると察した。
例文5.車を購入する時も怪しい料金や理解不能な税金が発生するが、これらも仲介手数料のようなもので消費者を騙す古典的な詐欺のようなものだと思っている。
「仲介手数料」についての例文です。
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仲介手数料の会話例
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あーやっぱり、スカイツリーが見える部屋に引っ越したい。
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何年も前から言っているよね?
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でも、もう限界。絶対に今年中に引っ越すって決めた。
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それなら仲介手数料が安い不動産業者を選んだ方がお得だよ。
引っ越しを検討する男性と知人女性の会話となります。
仲介手数料の類義語
「仲介手数料」の類義語には、「媒介報酬」「相談料」「手間賃」「リベート」「マージン」「仲介料」などの言葉が挙げられます。
仲介手数料の対義語
「仲介手数料」の対義語はありません。補足として”仲介”の対義語は「直取引」「直結」などの言葉が挙げられ、”手数料”の対義語はありません。
仲介手数料まとめ
「仲介手数料」は仲介業者が売り手と買い手など双方の間に入り契約をまとめ得られる報酬で、一般的には不動産業界で使用される事が多いです。不動産売買や賃貸借契約では「仲介手数料」は常に発生し、その取引件数が多いほど儲けとなります。不動産以外の中古車販売やM&Aなど様々な業界でも「仲介手数料」は使われますが、大抵では「○○手数料」など他の言葉で置き換えられています。