伝搬(でんぱん)
専門用語は読む事はできても、そもそも意味が分からなかったり、間違ったまま勘違いをして覚えている場合が多いものです。今回の「伝搬」(でんぱん)は科学用語とするか、伝えるなどを意味を持つ言葉ですが、中には「伝播」(でんぱ)と混同している人もいるのではないでしょうか? そこで、誤解しやすい言葉でもある「伝搬」について、詳しい解説をさせて頂きます。
伝搬の意味とは
「伝搬」の意味は、以下の通りとなります。
①(世の中)に伝える、伝わる。
②波、音、電波、波動などが広がり、伝わること。
③波、音、電波、波動などが伝わる物理現象。
日常的に使う言葉ではない「伝搬」ですが、科学用語として「音波が伝搬」するなどの使われ方が多い言葉です。他にも、経典が広まったとして「経典が伝搬した」という風に使われます。関連する言葉の「電波伝搬」(でんぱでんぱん)は電波が空中を伝うもので、出力元が最大パワーとなり、遠く離れる程に減退していきます。
伝搬の由来
「伝搬」は元々は誤字であり、正式には「伝播」が正字となります。しかし、時代の変化と共に「伝搬」が広く定着し、現在は一般的に使われるに至っています。「伝搬」より幅広い意味が「伝播」には込められ、次々に伝わり広まる、波や音波などの広がり、文化人類学用語として二つの異なった文化が融合し合う等の意味があります。
江戸時代の文化を綴った「江戸繁昌記」には、「~早く已に人間に伝播せんとは~」という一文が残されています。
伝搬の文章・例文
例文1.入力信号が伝搬し、大型設備が作動を始めた。
例文2.波動の伝搬を受け取る技術が、遠く離れた異国で役立つ。
例文3.ネットによって、今ではデマが伝搬するのもあっという間だ。
例文4.新エネルギーの波動が、世界に伝搬する実験が行われた。
例文5.伝染病がアフリカ大陸から、各国に伝搬しつつある。
科学的な分野での波動や電波としての伝搬を使うのが多くなりますが、他にも文化や言葉、伝染病が伝わるや広まる意味としても用いられます。
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伝搬の会話例
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”伝搬”について学んだけど、やっぱり少し難しい。何か良く分かる方法がないかな?
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”流行”と似たような使い方をしても、個人的には良いと思うけど…どうだろうね。
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文化や経典が広まった時に”伝搬”が使われるから、流行やブームになったものを説明する際に用いてもOKっぽいよね!
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そうだよね。でも、”伝搬”って言い辛いから、お堅い事柄に対して使ってしまうよね。
どのような場面で「伝搬」を使うのか? 二人の会話内容となっています。
伝搬の類義語
「伝搬」の類義語には、「拡散」「伝播」などの言葉が挙げられます。
伝搬まとめ
「伝搬」は、世に伝えるや伝わる、電波や音波が広がるや伝わるという意味があります。元々は「伝播」が用いられていましたが、誤字だった「伝搬」が世に広まり、今では定着されています。しかし、「伝播」として使う機会も残っているので、状況に応じた使い分けや注意をする必要があります。