余花(よか)
「余花」とは「春が終わりそうでもまだ咲いている桜の花」です。日本列島は縦に長いので九州と北海道では同じ日本とは思えないぐらいの寒暖差から農業・漁業の名産物などで大きな違いがあるのですが、桜に関しては日本列島を縦断するように開花をしていくので大変珍しいところがある一方、東北や北海道などは他地域では桜が散ってしまっても、まだ咲き乱れている事もあります。
余花の意味とは
「余花」の意味は以下の通りとなります。
(1)咲き残った花。
(2)春に遅れて咲く花で、特に旧暦の初夏に咲き残る桜を指す季語。
「余花」は文字通り「余った花」として咲き残った花や春に遅れて咲く花という意味もありますが、一般的には旧暦の初夏になっても咲いている桜の花の事です。この旧暦の初夏とは新暦では5月半ば頃なので、その時期でも桜が咲いている東北や北海道などで「余花」は一般的な言葉となっています。一方、深堀りすると近年は地球温暖化などで全国的にも桜の開花は早まっていて、今後は「余花」も前倒しで旧暦の初夏の時期とは言えなくなる可能性もありそうです。使い方としては、手紙などの挨拶「余花の候」や「余花の折」、他にも「余花の雨」や「余花のみぎり」と使う場合もあります。
余花の由来
「余花」の由来は残念ながら不明ですが、文献としては平安時代初期の勅撰漢詩集「文華秀麗集」などに文言が記されています。
余花の文章・例文
例文1.穴場のキャンプ場を訪れたつもりがやけに他県ナンバーの車が多く、不思議に思いその中の一人に声を掛けたら、春を過ぎても満開の余花を楽しめるマル秘スポットとして大人気になっていると知り、承認欲求から自分も久しぶりにSNSにアップした。
例文2.ストレスが溜まると公園のベンチに座り、発見した余花を眺めるだけで癒される。
例文3.本当の花見好きは、一瞬だけ余花を見上げては見回りの警備員の目を気にしつつ、時には隠れながら酒を飲み干す。
例文4.余花を見上げる会を批判すると奴らは得意の「時間の無駄」でかわすが、この国の何が問題って偉くなれば税金の違法使用も子分議員と信者は絶賛し罪を罪と認めず、夢は正社員と結婚の非正規労働者まで洗脳され信じ込む事だ。
例文5.あの余花の最後の葉が地面に落ちる頃には、保守党を圧倒的に支持しながらも少子化対策にはまったく協力しないという相反する思想を持ち行動する人々も意識を取り戻し少しはまともになると期待する。
「余花」を使った例文となります。
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余花の会話例
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今日は休みだし、桜でも見にドライブへ行こうか?
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桜の開花宣言からどれだけ経ったと思っているのよ。さすがにもう全部散ってしまい、桜を楽しめないわよ。
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それが余花って知らない? まだ桜が残って咲いている場所もあるんだよ。
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本当? SNSで今から調べるけど、嘘だったら罰金だからね。
桜の開花からずいぶん経ってから花見に行こうとする会話内容です。
余花の類義語
「余花」の類義語には「残る花」「残花」「残英」「返り咲き」「遅咲き」「狂い咲き」などの言葉が挙げられます。
余花の対義語
「余花」の対義語には「早咲き」「仇花」などの言葉が挙げられます。
余花まとめ
春に遅れて咲く花であり、特に桜が遅く咲く事で使われる季語が「余花」です。桜は毎年3月下旬頃から九州や関東などで早く開花していき、北陸や東北地方などは遅れて開花宣言が出されていきます。ですから地域差が結構あり、5月に入っても咲き乱れているところでは「余花」と呼んだりもします。