「傾慕」の使い方や意味、例文や類義語を徹底解説!

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傾慕(けいぼ)

「傾慕」とは「心からの好意、関心を抱く尊敬、そして憧れや愛情」です。素晴らしい人と出会うと、その人を尊敬し人間として好きになることがありますよね。もちろんそこから愛情が芽生え恋愛に発展する場合もあれば、恋愛感情ではない人として慕う気持ちとする場合もあるでしょう。このような相手への思いを全て含めて「傾慕」と言います。

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傾慕の意味とは

「傾慕」の意味は以下の通りとなります。
 (1)深く心を寄せる。心を傾け慕う。
 (2)心を奪われる。
 (3)敬意や愛情といった感情で相手に惹かれる。憧れる気持ち。
「傾慕」は相手への思いとなり、愛情だけでなく敬意や尊敬めいた気持ちも含まれます。ですから、男女間の恋愛的なものだけでなく、例えば師匠を慕ったり、久しぶりに再会した友人や兄弟間での懐かしい思いなども「敬慕」となります。よって、愛情・憧れ・敬意なども含めた総合的な言葉と理解でき、それらを全て「深く心を寄せている」という状態なのでしょう。使い方は「傾慕の者」「傾慕した」「傾慕される」といった形になり、単に憧れや慕うよりもさらに感情を強めた様を表現しています。

傾慕の由来

「傾慕」の由来として元々は古代中国で使われていた漢語表現で、それが日本に入ってきて浸透したと思われます。一般的には敬い慕うという意味の「敬慕」の方が認知度はありますが、さらに感情を強く出しているのが今回の「傾慕」となります。文献としては江戸時代末期のオランダ語の翻訳書「玉石志」などに文言が記されています。

傾慕の文章・例文

例文1.マスコミは正直者が涙ながらに訴えても話題性がないと無視するくせに、悪人が得意とする傾慕の念を抱かせる嘘八百美談として大々的に報じる。
例文2.こんな狂った世の中で政治家やカルト宗教に傾慕し、将来的には自分も同じ道を辿るというのは相当な変人でしかない。
例文3.推し活と騒ぐアニメやアイドルオタクはどんなに全精力で傾慕しても、それは無意味であり何の意味がないとなぜ気付かないのか不思議でならない。
例文4.私たちは欧米諸国や中国から経済後進国とバカにされる悔しさを忘れる為に、プーチンに傾慕するロシア国民をバカにして、力がないと野党を批判してなんとか理性を保っている最もろくでもない存在である。
例文5.社会というシステムに傾慕すればするほど怒りと憎しみも同時に沸き立ち、それが欧米各国の大規模デモの原点につながるのだろう。
「傾慕」を使った例文となります。

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傾慕の会話例

  • 今度の新人が本当に優秀でさ、もう女子社員達なんてさっそく傾慕していて、一体どっちが先輩なんだか分からないよ。

  • 何がそんなに優秀なの? 仕事が出来るだけじゃないんでしょう?

  • そうなんだよ。仕事は当然なんだけど、細かい所も気が利く家政婦的なところもあるんだよ。だって、職場に配属された数日後には有名な洋菓子店のスイーツやコーヒーを差し入れでもってくるんだよ。あんな新人初めてだよ。おまけに実家は金持ちらしくて、いつも余裕があるんだよね。

  • 1円単位で割り勘する上司のあなたとは正反対よね。少しは見習った方が良くない。

仕事が出来て気が利く新人に女子社員が「傾慕」しているという内容です。

傾慕の類義語

「傾慕」の類義語には「愛慕」「恋幕」「敬恭」「想う」「好む」「懐しむ」「尊崇」「リスペクト」などの言葉が挙げられます。

傾慕の対義語

「傾慕」の対義語には「無礼」「失礼」「非礼」「無関心」「憎悪」「恨み」などの言葉が挙げられます。

傾慕まとめ

相手に対して心から慕ったり、心を傾けてしまうのが「傾慕」です。尊敬できる人や好意を寄せる人などに対しての感情で、好きや尊敬や憧れといった恋愛や愛情だけではない人間として素晴らしいと心から思い慕う気持ちを「傾慕」とします。

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