先見の明(せんけんのめい)
「先見の明」は四字熟語「先見之明」としても有名ですよね。将来を予想する能力であり、ちょっとした先の事を言い当てると、周囲から「先見の明がある」と言われ喝采を浴びるものです。その一方、誰でも「先見の明」があるとも言え、要するに先の事などは誰にも分らないので、予想や憶測が当たる時もあれば当たらない時もあるだけなのです。では、「先見の明」について調べてみました。
先見の明の意味とは
「先見の明」の意味は以下の通りとなります。
(1)先を見抜く能力。将来の動向を前もって見抜く力や見識。
(2)将来を見通す賢さ。将来に対する眼力。
(3)事前に準備する能力や聡明さ。
(4)四字熟語「先見之明」、「先見の識」も同義。
端的に言うなら、賢いや利口や聡明といった意味となるのが「先見の明」です。賢さの中でも、将来に対して敏感というか特別な嗅覚が働き、学んだ知識や経験則、他にも事前に万全の準備をして挑むので、結果として人から見たら先行きを見通す能力が高いと映るのでしょう。例えば、将来役立つか分からないが国家資格をいくつも取得すれば、後にそれが一つでも役立てば、人から見れば先見の明がある能力高い人になります。同様ケースとして、出掛ける時は折りたたみ傘を持参するや、株投資でベンチャー企業の銘柄を早い段階で手に入れるなどは、その後役立ったり株価が大化けすれば、「先見の明」があったとなるのです。しかし、これらは知識や経験があれば誰でもできますし、結果的に不要や使わないケースも多々ありますが、そんな場合は目立たないので、成功例ばかり注目され「先見の明」となるのです。
先見の明の由来
「先見の明」の由来は、中国後漢朝の歴史書「後漢書」の「楊彪」となります。
先見の明の文章・例文
例文1.「先見の明があるから」といつも豪語して宝くじを買い続ける友人に、いつか「当選しないから買っているので、本当は先見の明がないよね」と言ってみたい。
例文2.先見の明といっても、所詮は大震災やコロナの予測は出来ないのだから、実は大したことはない。
例文3.母の先見の明による、子供の頃から英才教育をしてくれたお陰で、今の安定した生活を手にする事ができ感謝しかない。
例文4.将棋や囲碁の名人はそれこそ何手も先を読むのだから、全員が先見の明の能力が異様に高い猛者揃いという事だ。
例文5.私はいつか普通の男性が美容に力を入れるという未来を予想して見事に当たったが、その時代になるまであまりにも時間が経過したので、先見の明があると言っても信じてもらえない。
「先見の明」を肯定や否定気味にした例文パターンとなります。
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先見の明の会話例
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そんなにマスクを買い占めて、どうしたの?
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ふふ、実はね…。
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えー、今後コロナが本格的に流行すると予想して、今のうちにマスクを大量に買い漁っているの。賢い、さすがだよー。
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私って先見の明があるでしょう。でも、早く処分しないと、もしかしたら国が規制をかけるから、その前にフリマアプリを駆使して売却しないとね。
コロナが本格的に流行る前、マスクの高額転売を狙って大量購入したという会話です。
先見の明の類義語
「先見の明」の類義語には、「深慮遠謀」「嗅覚が鋭い」「先見性をもつ」などの言葉が挙げられます。
先見の明まとめ
「先見の明」とは、将来の先行きをみる力や能力が備わっている事で、将来を見通す賢さや事前に準備する聡明さがあるという意味になります。よって、”先見”という将来を見抜くのは、単純に人よりも賢く優秀という事なのです。