公共CM(こうきょうしーえむ)
「公共CM」とは「企業CMに代わって放送されるイジメや薬物禁止など社会的メッセージが強いテレビCMなどの総称」です。平常時でも時々放送されますが、特に大災害や社会的に影響が大きい事件が発生すると、テレビ各局が自主規制をして企業CMを取りやめてACジャパンなどの「公共CM」を流すようになります。
公共CMの意味とは
「公共CM」の意味は以下の通りとなります。
(1)「公共広告」の事で、従来の企業が商品などを宣伝するものではなく、公共に役立て社会啓発させる理念を持つテレビコマーシャルや新聞広告など広告全般の総称。
(2)震災など大災害が発生すると民放各局のテレビCMは娯楽性が高く不謹慎と自粛され、代わりにACジャパンや日本赤十字社などが流す社会的メッセージが強いCM等に対する呼び名。
”公共”は「社会全体」「社会一般」「公」、”CM”は英語表記「commercial message」(コマーシャルメッセージ)の略で「テレビ番組の合間に流す広告」「宣伝」で、企業の宣伝ではない公共に向けた社会をより良くするメッセージ的な宣伝が「公共CM」です。要するに国民に向けて世論を喚起するような広告で、近年では2011年3月に発生した東日本大震災や2022年7月の安倍元首相銃撃事件などの後は企業の商品宣伝などの民放CMはほぼ全て自粛され、代わりにACジャパン等の「公共CM」が流される事態となりました。その背景には災害や大事件が起こると、視聴者は敏感になるので娯楽性が高いCMに嫌悪感を示し、企業にとっては宣伝するのがマイナスに作用するからです。「公共CM」はACジャパン以外にもJARO(日本広告審査機構)・BPO(放送倫理・番組向上機構)・日本赤十字社などいくつもありますが、共通しているのは公共マナーや薬物やイジメ禁止に発展途上国への援助を呼びかけるものとなります。従来の企業CMから急に固いメッセージ色が強まり違和感もありますが、これらで最も有名なのがACジャパンの「公共CM」です。ACジャパンは正式名称「公益社団法人ACジャパン」で、通常はテレビCMの枠に何かしらの事情で空きが発生した際に放送され、大災害などが起こると自粛される企業CMの代わりとなるので、SNSなどでも大きな話題となります。
公共CMの由来
「公共CM」はアメリカが発祥とされ、日本では1971年に発足されたACジャパンの前身団体「関西公共広告機構」が始めた「公共に向けた宣伝」が最初とされています。
公共CMの文章・例文
例文1.公共CMが嫌でチャンネルを変えてもまた同じ公共CMが流され、その執念には思わず「戦後か!」とツッコミを入れたくなる。
例文2.個人的には震災の時は防災グッズなどの公共CMを流せば良いと思う。
例文3.不気味で仕方がない公共CMが終わった後に、被災状況を事細かに伝えるエリートなテレビ局アナウンサーの高級スーツや高級時計に吐き気がする。
例文4.果たして公共CMは意義があるのか疑問だが、誰もそれを口にしてはいけない雰囲気がある。
例文5.有名人が公共CMに出演すれば、結局は企業の娯楽CMと大差はないと思うが、どうなのだろう。
「公共CM」を使った例文となります。
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公共CMの会話例
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震災が起こると公共CMが一気に増えるよね。
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もうそればかりよね。
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仕方がないのは分かるけど、外国もそうなるのかな?
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外国は違うんじゃない。日本だって公共CMが注目されたのは東日本大震災からでしょう。
「公共CM」についての会話となります。
公共CMの類義語
「公共CM」の類義語には、「公共広告」「PR活動」などの言葉が挙げられます。
公共CMの対義語
「公共CM」の対義語には、「企業CM」「企業コマーシャル」「テレビコマーシャル」「生コマーシャル」「生CM」「企業プロモーション」などの言葉が挙げられます。
公共CMまとめ
「公共CM」は「公共広告」の事で、日本では大災害などが起こると企業宣伝のCMは自粛される流れとなり、代わって放送される主にACジャパンなどの社会啓発を目的とするメッセージ色が強いものになります。公共マナーや薬物禁止などを訴えるCMばかりとなり違和感を覚える人もいるでしょうが、この流れは今後も続くと見られます。