「凌駕」の使い方や意味、例文や類義語を徹底解説!

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凌駕(りょうが)

「凌駕」とは「良くも悪くも他を凌いで上に出る事」です。音楽アーティストが作品を発表してこれまでより売上が良いと「前作を凌駕するペースで売れて…」と好調な人気振りがニュースになったりしますが、この様な使い方をするのが「凌駕」です。結果が過去の成績やライバルなどよりも良いと用いるられ、また悪い場合も使われる事があります。

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凌駕の意味とは

「凌駕」の意味は以下の通りとなります。
 (1)他を凌いで上に出る。他を追い抜き上に立つ。
 (2)他よりも目覚ましい働きや活躍をして、結果的に多くの面で優れた成果を出す事。
 (3)「陵駕」とも書く。
”凌”は「上に出る」「超える」「凌ぐ」「相手を踏み付ける」、”駕”は「馬や車に乗る」「他より上に出る」で、相手や他の人よりも優れた結果を出すのが「凌駕」です。スポーツなら他選手よりも良い成績を上げると「相手を凌駕した」「ライバル選手を凌駕する」となり、実際には多少成績が上回った程度でも「凌駕」とする事で相手を圧倒したと受け手は感じ取れます。要するに使い方次第ではありますが、類語の「上回る」「追い抜く」「超える」などよりも圧倒感があるので、特にスポーツなどで実力や人気ある選手が結果を出した際に「凌駕」とするのが好まれる傾向があります。逆に有名選手を上回る才能溢れる新人が出現した場合も「凌駕」はよく使われ、例えば欧州や南米サッカーなら得点やアシストなどの大会記録が更新されると「凌駕」という表現になりがちです。また、経済面では良い話題ばかりでなく悪いニュースでも使われ、国債や借金総額が前年を上回った場合も例えば「戦後最悪と呼ばれた昨年の国債発行額を今年は遥かに凌駕しました」といった形もあります。よって、一見すると他を凌ぐという面で良い事ばかりを思い浮かびますが、実は他を凌ぐほど悪い結果でも使用されるのが「凌駕」です。

凌駕の由来

「凌駕」の由来は残念ながら不明ですが、文献としては”凌”は奈良時代に成立した日本最古の歌集「万葉集」など、”駕”は平安時代から鎌倉時代の公・中山忠親の日記「山記」などに文言が記されています。

凌駕の文章・例文

例文1.音楽プロデューサーがまた懲りずに女性アイドルグループを発掘し、どこから湧いてきたのか既に入会したファンクラブ会員数がこれまでの歴代最多を遥かに凌駕してしまった。
例文2.ハイブリッド車やEV車が新たに登場すると、「前モデルを大きく凌駕した」というのは定番フレーズだが、その割には庶民が購入するのは軽自動車ばかりで世間から全く話題にならないのは何故なのか。
例文3.資本主義とは成長が前提であり、未来になるほどより良い社会になるという幻想めいた希望で成り立ってきたが限界を迎え、国会議員や企業も年々質の低下が凌駕していく事になり、有権者も同じくレベルが低下しているので失速するのも当然で致し方ない。
例文4.SNSの再生数やバズったランキングほど無意味なものはなく、暇で時間だけたっぷりある若者がスマホを肌身離さず持ち歩き閲覧しただけで、そもそも記憶力が悪いのだから一つの事柄をいつまでも覚えておらず、何かの回数が前代未聞を叩き出してこれまでの記録を凌駕したとしても社会はびくともしない。
例文5.ワクチン接種をする度に副反応で前回の体温高さを凌駕すると、熱烈な国粋主義者である両親はガッツポーズをして、「これはワクチンが効いている証拠」「副反応よりもコロナ感染が怖い」とのような顔で私に言い聞かせ、体中が怠くて痛いし発疹も酷いから次回は止めたいとお願いすると、「非国民」「裏切者」「国家と両親を信じられない恥知らず」と罵声を浴びせられ、あぁ優しかった両親はコロナとワクチンをとことん信じ込み「副反応は犠牲だから仕方がない」や「信じる力が弱くだらしがない」と言い出す始末で縁を切りたい。
「凌駕」を使った例文となります。

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凌駕の会話例

  • うちの会社もそろそろヤバイな。売上がここまで低迷するとは…。

  • ちょっと待って下さい。数か月前は確か先輩、営業部門が前年の売上を既に凌駕したって言ってませんでした?

  • あー、あれね。確かに言ったけど、その情報元が同期の嘘つきで有名な奴で、あてにならない事を俺が信じて思わず先走って言ったんだよ。

  • 何ですか、それ。私すっかり鵜呑みにしてボーナスが前回を凌駕すると思って、もうクレジットで買物をしているんですけど…。

職場の先輩後輩が会社の業績について会話をしています。

凌駕の類義語

「凌駕」の類義語には「秀でる」「優れる」「超越」「人並み優れる」「優る」「際立つ」「傑れる」「並外れる」「卓越」「ずば抜ける」「頭抜ける」などの言葉が挙げられます。

凌駕の対義語

「凌駕」の対義語には「低劣」「劣る」「下回る」「引けを取る」「格下」「劣勢」「劣等」「以下」「割る」などの言葉が挙げられます。

凌駕まとめ

他を凌ぐほど上回ったり、優れた結果を出したのが「凌駕」です。仕事の売上やスポーツの記録等々に対して良くも悪くもこれまでよりも上回る際に使う表現で、基本的にはポジティブな意味合いから良い結果に使う事が多いですが、借金総額などネガティブな事でも前回を上回ると用いられます。

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